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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第17章 幸福に生まれ変われ


「悟は?任務かな?」

『はい、任務に行ってますよー、ついでに食料品もある程度買ってくるようにお願いしてます』

「ははは…、悟もハルカの尻に敷かれる男だったんだねえ……」

椅子の背もたれを引き、夏油が座るのを見て、私は冷蔵庫前へと移動した。ドアを開け、帰ってきてすぐ作った水出しの麦茶を出し、ふたつのグラスに注いで置く。ぺこ、とお辞儀した夏油を見てそうだ!と思い出したのがお土産。

『そうだ、お土産!ちょっと待ってて下さい、さっき仕分けてたのがあるんで、夏油さんへのお土産を持ってきます!』
「はは、ありがとう。急がなくても良いよ。悟が来るまでは私ものんびりしていこうかな、と思ってるし」

悟の帰りが遅いようなら帰るけれどね、と付け足して。
いつだったか、悟が「お土産は渡した相手の反応を見たいもんだよね」と言ってた時があった。夏油へのお土産はそれはもう、悟と一緒に選ぶ時にとても盛り上がったひとりであって。渡した反応が楽しみだったんだよねー。
……あっ。

口に手を当て、お土産を仕分けた箱へと数歩進んだ所で足を止めた。
あれ私が出して良いのかな?ほぼ悟のセンスなんだけれど……でも夏油、丁度来てるし……まあ、いいか!今から絶対に笑ってはいけない、ハルカの部屋数時間が始まると思えば……。
悩んでからお土産を積んだ場所から"とある箱"を持ってきた。インパクトがあるから背に隠しつつ。対面した椅子に座っても机の下でギリギリ隠しながら。

『あの、旅行行ってきたお土産…なんですけれど、私じゃなくて悟の選んだセンスでして決して……決して私のセンスでは…』

「一体何なんだい?」

訝しげな表情の夏油。そりゃあそうか。私だってそうもなるわ。
そんな夏油に隠してたお土産をスッ…と差し出す、長方形のお菓子が入った沖縄の特産品。それを手に取りパッケージをまじまじと見てこちらに視線を向けた瞬間に私は夏油から即座に視線を外した。
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