第15章 縛りの為の呪物
『……あっ、』
とん、とすぐに奥まで悟をいっぱいいっぱいに感じる。
その熱を、密度を、止まっているこの間の、僅かに内側から感じる脈が愛おしい。
背に伸ばした手を少しだけ力を入れた。もっと肌を密着したい。
悟は瞳を細めて、ふふっ、と声を漏らす。
「ハルカ、結構…っ生でするのとかさ。あと中出しされるの、好きだよねー…本当は妊娠したいんじゃないのっ?」
からかうように言ってるけれど、可能な限りはまだ作らないって方針に沿ってくれてる……けれども。隙あらば孕ませるって非常に強い意志を感じる。
悟の質問に首を横に振って私は否定をした。
『んっ……ちゃんと薬飲んでるから生理の調整出来てるって、安心ではある、けど』
「けど?」
ゆっくりと奥から抜かれていく。
外へと行かないで、もっと来て欲しくて。更に背を引き寄せるようにまたもう少しだけ力を入れた。
『……悟とえっちすんの、すっごく気持ちいいし、好き』
「…そっか!僕もハルカとえっちするの好きだなあ~…!」
ふふっ、と笑って抜きかけの腰を動かし、また中へと入ってくる。船を漕ぐ、ゆっくりとしたストロークの動きで今晩のセックスが開始された。昨日ほどはがっついてないけれど緩やかな中でもじわりじわりと感じている。さっきの浴室でイカされたのに挿入がなかったってのもあるかもだけれど。
「僕もこんなにも愛せる人、出来た事なくってね。
ハルカとえっちすんの毎回すっごく気持ちよくてクセになるよ、今まで抱いてきた女の子ってなんだったんだろーってね」
『……、』
悟の脳裏にどんな過去の人がいるのか。私を抱きながらに考えるのとか許さないんだから、とキュッと下腹部に力を込めると小さく呻く悟は怖くない程度に睨んできた。
「そんなに締め付けんなって。発射するのもったいないだろ?」
『いくら出しても結構でーす。
……今、してるの、私なんだからさ。他の人と比べないで欲しいんだけれど。私を抱きながら他の子の事考えるのとか……ジュディ・オングの魅せられてかよ』