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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第15章 縛りの為の呪物


「至近距離で投げる気だろオマエっ!僕がハルカ相手に無限使わないからって!」
『イグザクトリー!はいそーですっ!おらっ!』

逃げる悟の服に軽く当たる、そして砂を蹴り、巻き上げ来た道を戻りながら……走ってきたふたりの足跡側へとガチ逃げするのは私の番。
後ろから砂を蹴って走る気配を感じつつ走る。そして叫んだ。

『やっぱドッジボールよりビーチバレーボールしないっ!?ドッジボールに暴力性を感じるんですけれどっ!』

「なんでキミが逃げる時になったらそれを言うのかな~?あっれれーおっかしいぞ~?」
『逆コナン君がなんか言ってる!』

尻にポコ、と軽く当たり、背後で悟がヨッシャ!と叫んだ。振り向くとガッツポーズを決めて膝から砂浜に着いている男と、バウンドして風でころころと転がるビーチボール。

……ふぅ、疲れた。
ボールを拾ってそのすぐには行動出来ないだろうという、膝を着いてる悟を見て、サーブを開始する。顔がこっちを向いて一つ、あーっ!と叫ぶももう遅い。

「ちょっ、オマエよそ見してる時に狙ったろっ!?」
『私はビーチバレーボールしない?って言ったし~?』

腕を伸ばしてぎりぎりで悟はボールを打ち返して、それをぽん、と私は返す。すぐに立ち上がった悟にはもう余裕が戻ってしまってる。
こうして奇襲作戦は失敗に終わったけれども緩いビーチバレーボールが始まったってわけで。ビーチバレーボールというよりもただのボールの打ち合いなんだけど。

「明日さ、まっすぐ東京に帰るんじゃなくて京都経由して帰るよ」

『ん、京都?……京都に用事っていうと姉妹校の方?それとも春日関連?』

ぽん、と空に打ち返し、悟もぽん、とこっちへと打ち返す。とても緩いからラリーが続く。ただ、風で手前に戻されたり、少し後ろに流されたりする時もあるけれど。
にこにこと緩い遊びを楽しむ悟を見てると、この緩さも楽しくて。

「ヨミさんとこにも一応の結婚報告ね!曾孫をまだかまだか言うだろうけれど、生徒と教師の関係を終わらせたらしこたま孕ませるんでって宣言してこないとー!」
『だから腹を休ませろ~?』
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