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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第15章 縛りの為の呪物


すっ、とカップを呷る。熱さも去り、飲みやすい温度にまで下がってる。同じく悟も呷って立ち上がった。

「よーし!じゃあ、お昼に本場のゴーヤチャンプルーでも食べに行きますか!」
『ラジャ!あっ悟せっかくならソーキそばも扱ってる所が良い!』
「まっかせなさい!」

カチャ、と食器を空いた手でそれぞれに持って返却口へ。私達はそのまま水族館を後にした。

周囲の散策は軽くしながらに、食べ歩き出来るものを食べていたらすぐにお昼を摂るよりもお土産をさっさと買ってから行こう!…と、先にリクエストに合ったものを選び、時に悟の謎のお土産センスを両手で背後から押さえて暴走をなんとか止め……宅配での手続きを行う現在。
ぶすくれてふぐの如く頬を膨らます悟を時に見ながら、送り状に高専の住所を書いていた。

『……絶対に要らないから。なんの役にも立たないだろうし誰も幸せにならないよ?あんなモン買ってどうするのさ、悟?』

「飾るでしょ、飾るの一択じゃん?」

『いやいやいや、ないからっ!寮の部屋に置く場所無いし、何?悟の実家にでも置くワケ?魔除けにならないよ、あれは呪い呼び込む方じゃないの?もはや呪物でしょ、呪物買ってどうすんの?』

両手の人差し指でつんつんと突き合わせ、明らかに拗ねてますよー、な状態の五条悟君(28)。
ストラップだとかの手のひらの上に乗る程度なら悩んで悩んで仕方なくオッケーを出したかも知れない。それでも"かもしれない"の領域。
このスネてる男は……1メートルモンのシーサーを2体買おうとしてたのだ。しかも顔が具志堅に激似、買ってってどこに飾るっちゅーねん。呪いが寄って来て、えっ…?って戸惑いながらぐるぐる周囲を回るわ。

私の、寮の部屋も実家も置く場所あんのか?という質問に悟は少し考えた後に自信たっぷりの表情で言い切った。

「……恵の部屋に寄贈する」
『その清々しい顔!こりゃあ伏黒の危惧してた通りだわ、理解した。
はい、駄目です。買いません、買わせません』
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