第14章 鮮やかな日々よ
あっこいつ説明するつもりだ!
片手を立て、ぶんぶんと横に振る。止めて?マジで止めて?意思表示していようともお気に入りもおもちゃを与えられたみたいに悟は止まる事を知らない。暴走機関車トーマス。
声色は非常に楽しそうだ。
「久しぶりの学校生活とー、僕と結婚した事とー…来週末に沖縄にデート行くことに浮かれてんのっ!」
全部言い切りやがったっ!
少しの沈黙と各方向から視線を感じる。
「沖縄、だと…?」
「いーなー沖縄…あっ皆で行こうぜー!」
この動物園(任務兼)のノリよ。
「えー?別に良いけど今回は悠仁達完全自腹だよ?それにプライベートビーチだから別行動になるし、野薔薇は同性だから良いとして悠仁や恵には人妻の水着とか刺激が強すぎるでしょ。なんたって僕の奥さんなんだからねー、教え子とはいえ見られちゃあねえ~」
ダン!ダン!と机を殴る。抗議だ、わざと悟は燃料投下してきてるんだ。
「あーららっ!そんなにヒスらないでー?ホントはふわふわしてるのにねー?」
フードがちょっと捲られたので両手でばっ!と押さえるの頭上では悟が笑っている声。
「もー耳真っ赤にしてさー!見た?見たでしょ?可愛いでしょ?みんな見て、これが僕の奥さんです。ずっとにこにこしちゃってねーほんっと可愛いんだよー」
「惚気るのいい加減にしてください、みたらい……えーと、ハルカが可哀想じゃないですか?」
伏黒、いいぞ!
……そうだ。そういえばそうだった。
高専に来る前社会人として普通に働いていればそれは当たり前だった。呼び方は自由って事!このまま私を五条呼びされたら耐えきれずに爆発四散しちゃいそう。
『野薔薇は良いとして……伏黒や虎杖、今まで通りみたらいで良いよ』