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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第14章 鮮やかな日々よ


「……まあ、あの状態では分からなくて当然ですよ。目も見えず、言葉だって話せる状態じゃありませんでしたから…」

『で、でも手を切断してまで来てたって事じゃないですか…っ!』

自身の身体を切る、なんて判断、そう簡単には出来ない事。
伊地知は何か言いにくそうな表情で視線が私の背後にちらちらと行ってる。
ぱん、と私の肩に置かれた大きな手。

「実は伊地知には僕から頼んでるんだよねー」
「……はい」

悟から、頼んでる…?と振り返った。その瞬間はにこにことしていた悟だったけれど、彼から笑顔が消えた。

「ハルカが言いたい事は言わずとも分かるよ、そこまでさせるか?とか人になんて事頼んでんだとか。
本当は僕が行きたかったけれどGLGだし有名だし、拐われる日も見られてるからさ。僕じゃ無理だったワケ」
『だからって、』
「大きく欠損でもしてないと奇跡に立ち会う事は出来ない。
その作戦をしなければまずハルカはここに居ない。下手したらこの世に……だったかも知れない。あの扱いを見るに」

言葉を失う私に、伊地知がハルカさん、と呼んだ。
悟から伊地知を見るとハの字眉になってる。困らせてしまった。

「五条さんの提案はどうあれ、ハルカさんが戻ってこられたのなら良いじゃないですか。私も切った手首を治して頂けましたし。
それにリベルタの組織の崩壊でこれから起こり得ただろう、あらゆる被害も防げましたからそう責めないで下さい。後で五条さんのやつあたりが飛んでくるの私も嫌ですし…」

最後の一言が一番の本音のような気がする…。と側の男をじっと見るとにこにことご機嫌に見える悟が、伊地知~?と攻め掛けていたのを片手を出して制止した。

リベルタについては大捕物だったらしく東京だけでなく京都からも応援が来ていたらしい。一年の皆を私はあの時見たけれども、その他大勢の呪術師が昨日投入されて組織の末端まで根こそぎ捕らえられた。
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