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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第13章 磨りガラスの想い出


「すみません、帰る前にお手洗いを借りても?」
「はい、でしたら……──」

もう使うことの無い松葉杖を見た所彼は小さく首を振る。どういう意味か少し考えてわざと置いていく事にして…私はトイレの個室へと入った。
念の為にカメラの有無や不自然な穴、模様…鏡などが無いことを確認してから読み始める。可能であれば情報を受け取った後にこちらが攻め込めるかどうかの意志を彼に伝えなくては。

かさ、と小さな音を立てて見れば3枚の小さなメモ。両面にびっしりと書かれている。
その情報をさらさらと読んでいき、構成員の名前や特徴、ハルカさんにこだわる理由とリベルタは新エネルギーとして呪力を利用しようとしている事を知る。
近々計画している実験。5日後に保育園児を乗せたバスジャックを計画している、という文面からして5日経過してはいけないと判断すると……。3、4日以内が目安。

かさ、と音を立て更に読み進める。
呪力を貯めるタンク…?ハルカさんの腹部の"何か"についてもここに来て露見する。

つまりはハルカさんひとりで奇跡を起こし多額な資金を稼がさせ、また溜めた呪力を呪具である呪力を浸透させるワイヤーを利用し、タンクに溜め込んでいるという話。
また、春日家の復興や、治癒に関しての情報を詳しく知りたい為に実験も行われているという話。
幼稚園児については子供に呪力を流し込む実験を寺田が考えているというメモが書かれている。

それから、最後に五条さん宛に"手を出さない様にしてますが早くしないと無理に手を出せと言われかねないです!"とエクスクラメーションマークが付けられていた。
それらを見て、考え出した結論。
個室を出て忘れ物だと駆けてきた龍太郎さんに通路で、"3日後に突入します"と小さく告げて私はその場から立ち去った。
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