第13章 磨りガラスの想い出
龍太郎は悟に言われてここに入ってきたって事は希望が見えてきた。逃げられる方法が出来たも同然、はやくここから出て外の空気を吸いたい、甘いもの食べたい、肉も食べたいしふかふかのベッドで寝たい。
……悟にぎゅっと抱きつきたい。額を合わせて、笑って、キスをして。ゆっくりとしたペースで肌を重ねたい。
龍太郎は胸に顔を寄せ、小さく"大きい…のは、やっぱ違うな…"と文句を言っていた。理想の乳のサイズじゃなくてすみませんねっ!
はぁっ、はぁっ、と呼吸を荒げ、龍太郎は私の拘束具ごと押さえつけていた片手を布団の中へと戻していく。
「ふふっ、あなたの奥を堪能させて貰いますよ……!たっぷりと私を味わって戴きます…っ
(まだその時じゃありません、情報が足りなすぎる。五条様はリベルタを末端まで知りたいとおっしゃっておりました)」
つまりはこの組織を解体するって事なんだろうか?
不安になる、長居すれば龍太郎すらも危険だ。だって実験だといって構成員ですらも実験材料にするボスだから。逃げ出したら…の話も冗談じゃないだろうし。
攻める状態ですらない龍太郎の下半身の状態を知りつつも、中に挿入された…という体で声を漏らした。
『お、奥は止めてっ…やだぁっ……!あっ、ひゃあっん…ッ!
(大丈夫なの?このリベルタめちゃくちゃヤバイ所だよ?)』
腰をくねくねと動かして激しいピストンを思わせる動き。ずれ落ちそうになる布団を掛け直しながら呻くような声とわざと呼吸を乱しあった。
「あっ…いいですよ、そんなにっ……きつく、締めなくてもっ…
(ああ、そういえば五条様よりこういう事を想定して贈り物がありまして)」
『ああっ…!やだぁ、中は止めてぇっ…!抜いてぇっ!
(何?嫌な予感するんだけど…)』
首筋に顔を埋めつつ、ぼそ、と耳元で囁くのは"五条様の精液入りのシリンジですよ"
……呆れた、そういう準備までするのか。
『(中には入れないで、外に漏れ出たって感じで掛けておいて)』
準備がほんっと良すぎるんだよね、悟。はぁ、と小さくため息を吐き、手探りで私の脚の間をまさぐる手。液が噴出して膣周りに掛かった感覚と小さく、プチュッ!という出し切ったシリンジの音。