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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第12章 愛し君の喪失


死んだなんて思えないくらいに母と話をしてる。もしも限定的な領域展開でなかったらしょっちゅう来ていたかもしれない。
母に結婚を迫られて、10回デートしたらね、という約束と現在は7回デートを済ませていると思い出話を挟みながら伝えた。喜ばしい笑みを浮かべていたけれど私の話が終わると母からは心配そうな表情をされてしまった。
片手で顔に布がかからないようにしながら、私の顔を覗き込むように訴えてくる母。

「ちゃんと悟君について聞いてる?過去の事とかさ」

『……?何の過去?』

事件や事故でも起こしたとかだろうか?いつまでも夜になる事のない、赤い空を見上げて考えた。
高専時代の写真見るに10代からやんちゃ坊主って感じだったし。悪いことしてたり…?でもそれもとびきりの悪じゃない、些細なことでありそうな。
今の所煙草吸ってる所を見ないし、お酒は下戸。外で夕飯にしよう!って時にコーラやメロンソーダ…そして甘党な彼はアイスをドボン!する。
そんな悟を思い出せばそんなに悪い過去はなさそうだと思うんだけれど(女性関係除く)

私に視線を逸らされて躊躇うように、母は口を開いた。

「あーっと…、私が生きてる時に耳に挟んだけれどね…悟君は既婚歴あったはずだけど…まあもう離婚しているのかな?」

『……は?そんなの聞いてないし女の子との関係は全部切ったって……、』

いや、違うか。遊んでる子とは切ったって話。
結婚してたとかそんなの聞いてない…ああ、私から聞いてないし悟から話してないからか。
初めてだと思ったから聞く必要がない、そんな考えなんて無かった。
頭の中いっぱいに"どうして?"という疑問が溢れていく。

「感情がかき乱れるのと同時に呪力が乱れてる。どんな時も呪力のコントロールはしなさいね……自分をきちんと制御しなかったから先祖のほとんどは死んでいるんだから」

『……』

そんな事、言われても。
私の多くを占める人への疑問で心が暴走してしまいそうで。今直ぐ確認したいのと、会いたくない…落ち着くまでは距離を取らないとって天秤が揺れ動いている。

「無理もないか。前に来た時は本人もいたし突っ込めなかったけど…一応、ちゃんと確認してハルカがそれでも良いと思うなら一緒になったら?
父ちゃんみたいなちょっと顔の作りが雑な方がそういったトラブル無く生活出来るんだけれどねー!」
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