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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第11章 その男、心配性につき…。


『気になるなら本人呼んで直接聞いてみます?』
「いや…わざわざ呼ばなくても良いんじゃあ…」
『簡単ですよ、地獄耳な所ありますし実験にもなるし』

実験…、と呟く不安そうな乙骨。じゃあやってみよう。
ステップ1。敬称を付けて呼ぶ事。
これは仮に付き合ってた時にいつの間にかやって来た為に敢えて言わなかったさん付け。
この場には私含めて3人しか居ない。さて、呼んでみるか。

『悟さん』

乙骨は頭に"?"を浮かべている。
どうやら今じゃキスくらいで動じなくなってしまった私のさん付けには悟は反応しなくなっている様で。まあ、キスくらいで恥ずかしくはならないしもう反応しなくなったんだなぁ。ふむふむ、ならば次の手を使おうか。
ふたりの内のどちらかにと言うよりもこの医務室という空間に話しかける様に私は口を開いた。

『夏油さんって良いよねー格好良いし悟より誠実そうだしなにより、』
「傑が何だって?ハルカ」

うわっ!と声を上げて椅子から落ちそうなくらいに仰け反る乙骨と、びくっ、と診察用ベッドで跳ねる伏黒。それもその筈3人しか居ない空間、医務室の外から物音もしなかったしドアさえも開けられていない。何故か私の隣に中腰で私の横顔を覗き込む様にいつの間にか居たアイマスクの悟。ほんとどっから湧いたの?

分かったことは、今はこの夏油の名前を出すのが一番効くんだな、と結果に納得して悟を指差しふたりに話し掛けた。

『ほら、召喚したよ。これで聞きたい事を聞けるでしょ』

私も現在悟を即座に呼び寄せる方法を知れたし。
隣からの熱視線と威圧感を感じながらふたりの表情を見れば、乙骨は苦笑いを浮かべ伏黒は苦虫を噛み潰したような険しい表情をしていた。

「その、呼んだとして、ハルカさんこの後の先生への対応…大丈夫?」

確実にターゲットは私のみ。その悟の方向を見ずに私はふたりに苦笑いを送った。
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