第11章 その男、心配性につき…。
『あっ、んっ…はぁっ…っ!おっ、奥っ!』
「んっ、もっと?イイよ……っ!好きなだけイッてなっ…!」
キシキシキシと小刻みにベッドも私も揺らして、感じるままに声を漏らす。
『ひっ…、やっ、ああぁっ…はぁっ!んぁっ…、いっ、イッちゃっ…!あっ!』
「はっ、めっちゃ可愛いじゃん、子猫みたいに鳴いちゃって、さっ…!」
あまりにも気持ちよくて自身にブレーキを掛けそうになる程に、そしてもっと高みに行きたいという気持ちのままに背を仰け反らせてビクビクと悟の入った状態で果ててしまった。
リスクがあるのに…背徳感もある中での気持ちの良すぎるセックスに溺れて何度も悟を締め付ける。
「う、ぐっ……!ヤバ、出すから抜くよっ!」
少し苦しげに呻く声を背中に聞いて、勢いよく私の中からズルンと引き抜かれていく。
『んぁっ…、』
「ふっ!…う、」
ぱた、ぽたた…!
背中に何か液状のものが掛かって肌を滑ってる。それも定期的に掛かっててその液体が何なのかは容易にわかる。
ぼす、とティッシュを引き抜く音と背を拭かれる感覚。それから指で拭われてる。まだビクビクとイッてる余韻があってもう少しこのまま味わっていたい。
そんな私の目の前に、白濁したものが着いた悟の二本指が出された。
「ほら、口開けて」
『な、に…?舐めろって言うの?』
うん、と言われて了解すらしてないのに後ろから…、唇から指を突っ込まれてしまった。
舌に触れる生ぬるくて絡みつく液体。
『むぐっ…!?』
「僕の精子の味くらいは覚えておいても良いでしょ…美味い?」
舌に擦り付けるようにしっかりと悟は、指に着いていた精液を口内に置いていき、指を引っこ抜いた。
……美味しいなんてものじゃない。口に残るしつこい味。
『美味しくはない…』
「はっきり言うねー!じゃあ下の口に飲ませ、」
『ない!』
あっはっは!と悟は笑って、丸くなって伏せてる私の背からぎゅっと抱きしめた。
「ハルカ、えっちの時僕の事だけ考えててくれた?」
『んー…もちろん、悟の事ばっかり考えてたけど』