第10章 末裔の貝殻は開くのか?
「……はいはいちょっと待っててね、今ゴム着けるから」
しっかりと立ち上がったものに悟は個装紙をピッ、と破き、円形のものをするすると装着していく。時間を掛けずにさっさと付け終えた悟は微調整をしてる。
その伏せた白い睫毛の並びを見ていた。そして伏せられてた蒼眼がこちらを向いてばっちり視線が合った。
合うなり笑みを浮かべる悟に私も少し笑う。
「何、何~どうしたの?」
『…んーん、別に~?』
今からすることに真剣になってる悟に見惚れてただなんて今更な事。無理強いをせず、本気で嫌がる事をしない、本当に私を思いやってくれながらもしっかりと愛してくれる。
……本気で好きになって、初めてしたのが悟で良かった。
ふふ、とちょっと笑うと悟も釣られてちょっと笑った。
「色々と気になるけれど……はい、足上げてー?僕に軽くしがみついててね~…」
『はいはい……こんな感じ?』
悟に片足を浴槽のフチにと導かれ、片足を上げた状態で悟の背に腕を回す。にこっと笑った彼は立ったまま下を見て、自身のゴムを纏ったものを片手で支えながら私の下半身に押し付ける。
「はい、挿れてくから…、」
ゆっくりと中に入っては悟は腰を引き、また押し込む動きを繰り替えす。
前よりは私の奥に辿り着くまでの時間はかからなかった。拒絶する事なく彼をしっかりと受け入れてる。
『ん、悟、全部入ってる』
「うん。ハルカのここに入ってるねー…」
そう言って彼は下半身を見てる。釣られて見れば私のへそ下を撫で、悟が腰をくねらせる様に突く。
私の中が上に突っ張るように押されてる。悟に押されて子宮が持ち上がってるというか…。そんなお風呂場でのセックスの始まりを見て悟は何かに気付いてちょっとはしゃいだ。
「あっ!凄い、ハルカの中に僕が"居る"わ、」
『こら、はしゃがない!』