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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第10章 末裔の貝殻は開くのか?


85.

「いや~!楽しかったねー!」

買い物袋をガサガサ言わせながら寮に着き、私の部屋へと上がる。
最後に部屋に上がった悟は鍵をして玄関で雑に靴をポンポンと脱いでいた。

『悟君~靴ー』
「もー、分かった分かった」

くるん、と回って並べた所を見て今日の彼の色んな一面を見られたな、とちょっと笑みが零れた。
楽しげな所はいつもと変わらず、けれども嫉妬をしたりちょっと怒ったり悔しがったり…。学校や部屋で一緒に居て充分に楽しいけれど、こういった時にしか見せない表情が知れて凄く良かった。とっても良いデートだと思う。

3人と別れて悟とふたりで周った動物園の後に映画館に行き、近未来的な映画をハラハラしながら鑑賞してきた。その後にゆっくりと大きなショッピングモールを一緒に歩いてその中の店舗で夕食を済ませ、最後に日常品等の買い物をして…。

夕飯を食べた後にふらっと立ち寄ったゲームセンター。3-2で悟にギリギリ勝つことができたエアーホッケーは涙なしでは語れないだろうな…、とゲーム開始時にエアホッケー界のプリンスと名乗っていた悟に勝つ事の出来た自分に酔っていたら、途中薬局で避妊具コーナーにまっすぐ行ってしまった悟を見た。そっちでは勝てない。逃げたいけれども個人行動は危険、逃げられないままにレジを通った悟のニコォ…っとした笑顔での"いこう…?"はどういう意味のいこうなのかを深く考えたくなかった。

本屋やらレンタルDVD店やら色々と回っていたせいか部屋に帰るのも相応の時間。一日遊び尽くしてしまった。

『今日行った場所、映画も買い物とかもだけどさ、動物園めっちゃ楽しかった…!』

キッチンに買い物袋をドサ、と置くと悟も同じく買い物袋を机に載せた。寮母に頼らず大人ふたりが生活を共にするのだから日常での消耗品が多い。買い物もふたりだと運ぶのが楽だった。
袋からガサガサと食材を机に出していく悟、その食材を私が受け取って冷蔵庫のドアを開けた。

「んー?喜んで頂けてなにより。また行きたいならいつでも一緒に行くよん」
『その時はまた行くっ!』
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