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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第10章 末裔の貝殻は開くのか?


といってもどういう飴にするか。私に後ろからぎゅっと抱きついて首筋ですりすりと甘えている悟の頭をぽんぽんと撫でながら考える。帰るのを待たせれば良いんだから、部屋にちなんだ事…、アレかな…。あまりそういうので期待させたくはないのだけれど。
抱きしめる悟の腕ををべりっ、と私から剥がし振り向いてその顔を両手で挟む。部屋の中、淡いブラウンの横長のサングラスの向こうのきょとんとした瞳と目が合った。

『ちゃんとお留守番出来たら……その、夜の時に悟の…う、上に乗る、からさ…』
「………えっ!?マジ…?」

夜のベッドの戯れで"俺の上に跨ってよ"……そう言われて上に乗る事がある。所謂騎乗位という体位、私が悟に率先して主導権を握る性行為。とっさに思いついたのがこれなのはどうかと思うけれど。
私の言葉を聞いてぽかんとする悟の唇に更に追い打ちを掛けるように、急ぎで軽くキスをして私は玄関に進む。
ブーツを履き、振り返ると悟は口元を手で押さえながらこちらを黙って見ているけれど。
……心配だなぁ。本当に着いてきたりしないよね?

『一応、帰る時には連絡するから!明日のデートに支障が出ないようにするし。お留守番だからねっ!着いてきたら留守番って言わないんだから!いいね!?』

「……ウン」

本当に大丈夫か?と思いながら、悟に手を振って私は玄関を飛び出していった。
待たせたタクシーに乗り込んで、目的地を伝えて……。
さて、本日はおしゃれなバーではなく、焼き鳥店はどうだろう、という話で女3人が集まるという話になったのだけれど。

「お!ハルカ、こっち」

家入が見えてきた、と思えば隣にはもうひとり女性が居る。顔にアザのある女性は私をじっと見ている。多分この人が家入の先輩…今回一緒に飲む人なんだろう。
この人が悟がちょっと苦手と言ってた人か…、まあ悟だしなぁ。何をやらかしたのやら。
側に寄れば軽い自己紹介が行われる。ただし、家入のみ両者知っているから家入の紹介は無い。

『はじめまして、みたらいハルカです』
「こちらこそはじめまして。庵歌姫です。確かあなたが春日家の…」
『はい、そうです』
「一回京都校来た筈よね?私席外してて会えなかったんだけれど…、」
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