第10章 末裔の貝殻は開くのか?
五条も悟もどっちもあんただろうに、と突っ込む事なく、悟が用意してくれた二人分の盛り付け済みの皿をテーブルに移動させて、私はフォークを棚から取り出してそれぞれの料理の前に置く。
やりながらも悟の話に返した。
『ふーん、で?なんの天使と悪魔よ?』
「んー?それはね~…きっとお腹をすかせてるからご飯食べたらえっちさせて貰おうよ!の天使の五条君と、勃起しちゃったから本能の赴くままに食事の前にハルカを食べようぜ!な悪魔の悟君」
『どっちもクロスカウンターしあってK.Oして?』
席に着くと悟も席に着く。
そんな事言うから座る前にちら、と見たら股間部分が盛り上がっていた。勃ってるのは間違い無さそうだ。
でもセックスをしたとして午後に授業に出たとしよう。疲れるのと頭がふにゃふにゃして勉強どころじゃないでしょ。
『朝食…昼食?この場合はブランチか。ありがとうね。でもえっちするのは夜にしてくれない?午後授業に出る前にしたら勉強どころじゃなくなる』
今までの関係を切ってきたというけれど、その関係の中で経験をしてきた悟の性経験は高レベルで、以前言っていた様に満足はさせる。ぶっちゃけ言ってしまえば気持ち良すぎるのが良くない、それでまともな思考回路がおかしくなってしまう。
だからヤッた後に授業とか記憶出来ないし、満足感と疲労で眠ってしまいそうだし。
ふるふるとその思考を振り払う様に首を振って、手を合わせいただきますと言葉を発した後に、悟は不服そうにフォークでパスタをくるくると巻いていた。
「このハルカの中に潜り込みたい欲はどうすれば良いの?凸凹を擦り合わせて愛の炎を着火させたいんだけれど?」
『悟、人は何故手が器用に使えるように進化したと思う?考えてご覧、そういう事だよおめでとう。右手も左手も好きな方で発散してれば?』
しない人じゃない筈だ、私の中に入る前に少し手で握り、擦って充分に怒らせてから始まるもの。
私がやんわりと自慰でなんとか発散してくれと表現してから、少しフォークで巻いたカルボナーラを口に入れた。
『んっ!?めっひゃンマイ………なにこれ…、超イケる…!』