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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第8章 スキルアップ


ちなみに今回の任務、先週末に領域展開をし、見事に式髪のリセットをした私はほぼ反転術式に期待が出来ない。皆と一緒に来ているけれど戦闘ではなくもしもの事態に怪我を負った場合即時に私が吸収、また今回のターゲットを呼び寄せる囮くらいしか出来ないサポート役。
伊地知の持っていたタブレットに入っている資料を見てスライドしていく。失踪者情報、噂、地図…とても良く纏まっていて分かりやすい。

『アガリビト、ね……』

怖い話とかで聞いたことがあったなぁ、と読み終えたので後部座席の真ん中に座る伏黒へと渡す。両端からタブレットを覗き込んで今回の任務の内容を確認しているようだ。
周辺の民家からの行方不明者も多く、この件が急激に露見されたのは動画配信サイトのようで。周辺の民家だけじゃ収まらなくなって、そういった面白半分で来たりする人がことごとく消えているそうだ。
タブレットを見ていた虎杖が知ってるわと呟いた。

「俺、アガリビトについて高専来る前に聞いたことあるんだけれど。オカルト研究会に居たからさ」
「虎杖オカ研だったのかよ。私アガリビトっていうの知らないけれどそれ有名なの?」
『私も一回目の高校生時代に携帯のまとめとかで見たかなー昔からというか、いつの間にか出来てた話みたいだよ』
「有名であればそれだけ"負"の感情が向くって事だろ……」

助手席でシートの上部に肘を掛けて後部座席を見る。
補習とかでもそういう話聞いたな、伝説とか噂とかそういったモノを怖がって、そこに呪いが生まれてしまうって事を。

『あれってさ、虎杖。元は九州発祥だとか言ってなかった?なんで関東にアガリビト?』
「その辺覚えてねえけど。けどさ、人が踏み込んでないゴミとかないような100%自然のまんまってのはヤバイ!って言ってたなー」

車窓から見る景色は午後4時前であっても薄暗い森。
ゴミなどは落ちていない。虎杖の言う自然のまんまって部類かもしれない状況。路面のアルファルトは含むのかは知らないけれど。
今フロントガラスから見える道は手入れのされていないぼろぼろなアスファルト。一台が余裕で通れるだけで両側は雑木林といえば良いのか。
間隔的に植林された木々ではない分、どこからなのか分からないけれど伊地知は速度を緩めないとなると目的地はまだ先のようで。
追加情報は無いので雑談タイムとなり始めていた。
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