第7章 このリセットは強くある為に
とてもじゃないけれど嫌な予感しかしない、ルナり方だ。
機能的に恋人に通知出来るのとかあるけれど多分、男側というか生理になる側の入力方法だ、これ。
悟は悪びれる事なく、私の過去の周期を黙々と入力している。
「え?そりゃあキミがアレになりそうだなーって把握したりそろそろゴールデンタイムだなとか色々じゃない?」
『生理周期にゴールデンタイムとか初めて聞いたわ、嫌な予感しかしない…絶対に避妊してよ…、おい!何希望ステージを避妊から妊娠に変えてんの!?』
凄く嫌そうな顔が2台のスマホでぼんやりと照らされてる。
「えー?キミとの赤ちゃん楽しみにしてんだけれど?」
『4年以降を1年以内目指すとか悟には時を縮める機能ってか術式でも搭載してんの?』
「ちぇー、分かったよキミのだけ元に戻しとく」
入力し設定を直し終えたのを私に携帯を返却するので受け取って充電残量を確認する。半分以下…充電しとこう、確か明日は校外に行くって話だった。
薄暗い部屋に少し目が慣れてきて膝を叩いている悟の側に行く。
「じゃあ…しよ?」
『…ん、』
初めての時は月明かりでとても明るかったけれど今はオレンジ色の薄明かり…もう少しだけ暗いと良かったけれど照明の都合上これで耐える。
ただ黙々と脱いでいく。
お互いの服の擦れる音が聞こえる。時折、関節の鳴る音。服が乱雑に置かれぱさ、という音。
身につける衣服が少ない分悟は全てを取っ払ってて、脱ぎ半端だった私の腕が掴まれてベッドに押さえつけられてしまった。まだ下着が残っていたのだけれど。
ギシッ、とベッドを軋ませながらまさぐるように布団と背の隙間に手を入れられて外されるブラ。器用にも下半身の下着も取り払われて。
私の上に覆いかぶさるように、それでも体重を掛けないように悟は暖かい肌を重ね、首筋に顔を埋めた。吐息や髪がくすぐったくて思わず身を捩る、けれど嫌じゃない。その甘えるように顔を埋める悟の頭を私は抱え、触れれば洗いたての髪の香りがする。
「……好きだよ、ハルカ。ずっとキミとこうやって触れ合って居たいな、」
ちゅう、と首筋に刺す痛みとマーキング。
何度も少しずつ場所を変えてしてる。私の顔の直ぐ側にあるその耳に私も返事を返した。
『私も悟が好き』
「うん…知ってるよ」