第7章 このリセットは強くある為に
『…まずはお風呂です。その後に明日のお弁当の仕込みをします。その後の話ね。今すぐしたら1週間プライベートでは話しないから』
私に抱きつく悟はばっと離れ、口を開け、眉間に皺を寄せ…未だかつてここまで嫌な顔をしたことがあっただろうか?という程に不愉快感を表情に出していた。
そんなに顔で文句を言うんじゃありません。せめてやるべきことは私はしたい、あと…身体を重ねるんだったら綺麗な状態が良い、し……。
この悟が離れた隙に外されたブラのホックを付け直した。
「……ハルカ先生ーお風呂で味見は許されます?」
『駄目です』
味見ってなんだよ。今の悟では暴走してるから味見所ではないでしょ。私は首を横に振る。
「先っちょだけ!先っちょだけだから!味見、良いでしょ?」
お風呂にお湯を張るためにと立ち上がる私にしがみつく悟。
ええい、重い!と190センチの男をずるずる引きずった。
『初めての時に中に出した人に、先っちょだけとか信じられませんのでー。あと、さっき携帯の画面見えたけれどガチャリザルト画面にSSR出てたよ、悟、追いガチャしたの?』
私にしがみつく男は"マジで!?"と離れ白いスマホに食いついている。
なんだかんだで流されてしまったけれど。今晩の私は結局、彼を許してしまった。
時計を見て明日の事も考えて控えめだと良いな、と思いながら浴室へと向かった。