第6章 "愛"も止まらない!
もうっ!とため息ひとつ。ちょっと気が抜けた……という所で悟は"よし"となにやら体勢を整えている。
片手に悟の男性器。それを支えながら私に押し付けてようとしている光景。
間もなく触れる、下半身に他人の体温。指でさっきまでの状態だったのに指とは比べ物のないサイズ。ごくり、と緊張のあまり生唾を飲み込んだ。
「はぁっ…、やっとこの時が来たね。
じゃあひとつになろっか、ハルカ…っ」
呼吸の荒くなってきた悟はぐぐ、ぐ…、と腰ごと私の下半身に押し付けられながら、悟は不安な私の片手を掴んで背に回させる。
私は必死に悟の背にしがみつくように目をぎゅっと閉じた。無理くり詰め込まれていくような感覚に叫ぶほどではないけれど僅かに痛みを覚える。
『さとっ……!い、痛いかもっ!』
「ん、はぁ…っ、抜いて入れるを繰り返すからちょっとだけ我慢してっ……!」
熱を持つ脈打つような圧迫感が少し入っては抜けていくを繰り返してる。
何度も、何度も。でもそれは同じ場所で拮抗してるんじゃなくて少しずつではあるけれど私の領域へと侵してはいる、気がする。
苦しそうなのに嬉しそうな、なんとも言えない表情の悟は呼吸を乱してる。こんな悟は見たことが無かった。
「まだまだ入ってくよ…っ、力抜いてよハルカっ……はぁーっ…」
『力抜くったって!い、痛いモンは痛い…っ』
荒い呼吸で更にぐぐぐ、と突き立てられる異性の一部分。私の中にゆっくりではあるけれど確実に奥へと侵食を進めてる。
悟の背にぱり、と爪で傷を着けてしまった。離れかけた手を元の背に戻そうとして、肌触りで分かる。
「っ…はあー…、うん。奥まで来たかな…」
私の顔を覗き込みながら、グングンと更に入ろうとする悟だけれど、私の中の奥が突っ張っていて、悟はただ、うんと頷く。
私の中に彼が収まったみたいだった。もう裂けるような擦り切られるような痛みはない。
そっと悟の背を私は撫でた。