第6章 "愛"も止まらない!
大方マリパとかスマブラだとかあつ森だとかで盛り上がろうって時間でしょ。そこからまたもにょもにょな展開があるかもって話も見えるけれど。
不満そうな表情で私の素肌の背に手を触れる悟。とんとん、と彼は私を軽く叩いた。
「ええっ、ゲーム時間も勿体ないでしょ?こういう時にゲームするとかないわー、置いてきて正解だね~?たっぷり出来るよ!」
『はい~?』
何が言いたいの、この人は。思わず語尾を伸ばし、イントネーションが変に上がってしまった。
「ハハッ!上手だね、杉下右京さんかなっ?」
『私としたことが…っ、似ても居ないモノマネさせるな…じゃなくて!』
いつもの調子に戻った悟に突っ込んでいると、少し目を細めた悟がにっ!と口角を上げた。
「するでしょ?寝室で。えっちなこと」
適温のお湯なのに一気に熱湯でも入れられたかのようにぶわっ、と熱が灯る身体。
至近距離でそう誘われて、耐えきれなくて私は思わず両手で顔を隠した。
『そのっ、……しなきゃ、駄目?』
閉ざされた視界の外、悟は少し黙ってン゙ッ、と咳払いをしてる。
私の背に触れた手が円を描くように撫で回す。
「そうやって煽るんだもん……絶対に抱くから、逃げるなよ?」
『ほら、本来ならさ、明日じゃん。だから…っ』
熱が冷め切れていない顔をさらして悟にすがった。
やっぱり今夜互いの身体が繋がる覚悟が出来てない。最長でも明日なら…っ!
「だーめ。予定は変わったの!クレバーにハルカを抱くから安心してなよ。僕とした事、絶対に後悔はさせないから」
延期は不可だった。今の時点で頭がおかしくなってしまいそうで。
……今晩は長い夜になりそうだ。