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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第6章 "愛"も止まらない!


『えっ、この人攫いに?何を?……ちょっと先輩方止めて貰えませんかねっ!電話中なんですけれど!』
「電話を止めたら止めてあげる」
「手荒な事はするなよ、真衣」

全く、どっちが手荒なんだか!と言いたい所で悟が伝えて欲しいって事を話すので、私はその通りに話す。ちょっとだけ不服ではあるけれど。

『"このままハルカを京都に連れてきて。ついでにハルカの部屋にこの子のお婆ちゃん家から持ってきた本があるから、葵がそれ運ぶの手伝ってあげてね"……と、悟が言っております』

「…は?」

真衣も東堂も動きを止める。
私も抵抗をしていた、術式を解いた。

『え、それって私京都行く事になんの!?』
「どういう事よ?悟、って事は五条悟の事よね?」

"ハルカ、ハンズフリーにして!"

言いたい事はあるけれど、タップした瞬間から周囲に聞こえる様になった悟の声。
ふたりは私を捕らえるという動きを止めてそれを聞く。東堂の肩に私は担がれたままだけれど。

"どうせ僕も京都に用事があったし、ハルカも借りてた本返すだろうしねっ!でも、京都に行った所で学校…変えないと思うけれど連れてこいって言ってんのそっちのおじいちゃんの希望だろ?春日家をそっちで囲いたいっていうのはさ!"

お見通しだというレベルで楽しげに話すのは、携帯の向こうの悟。
その私の携帯に向かい真衣は少し黙って返す。

「……貴重な治療系の呪術持ちですから」

"だろうね!とりあえずハルカはおばあちゃんに返す本用意する事!僕もおばあちゃん家に一緒に着いてくから!あと多分一晩泊まれる旅行セットも持っておいで~、あのおばあちゃん、今のキミの事見たらただじゃ返してくれないと思うし!"
『……』

思いっきり暴言吐いて来ちゃったよ。戻らないつもりで。
返すことも忘れて暴言吐いちゃった事を思い出して五条悟と書かれた場面から目を反らす。
それが見えてるのか、悟は"キミが今どういう顔してるか手にとるように分かるよ!"と愉快そうだ。

通話を切り、東堂の肩からようやく降ろされる。腹部の圧迫感がやっと収まるよ…。
私は荷物を作って来ます、と部屋まで歩いて行ったけれど、ふたりは着いて来てしまった。逃げられない為だとは思うけれど…。
そんなわけであまりにも急すぎる京都へと旅が決定してしまったのだった。
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