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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第5章 "好き"が止まらない!


40.

課外授業の時間だ。
お昼を食べて外へとやって来た私達。バス停でバスを待っている。
車で行くことが多いらしいけれどもバス。それは今日夕食の事があるから、という事で。
直ぐ側を通るゆるふわパーマの女性が連れている、ふりふりの服を着たダックスを眺めていたら"あの、"と伏黒の呼びかける声。

「みたらいは戦闘経験は?」

その質問に数秒黙る。
戦闘経験。そういって良いものだろうか、と反転術式を覚えてからも覚える前からもロクな経験がないのでちょっと言い辛い。
つまりはこれからの課外授業という名の任務、私は初戦闘をするのかも、という事。伏黒を向いて私は今までの件を説明した。

『駅のホームで反転術式で呪いを一体、それから自宅で壁抜けしてきたのをわしづかみして一体焼き祓ったけどそれは術というより私のセコム的呪力かもしれない……
あと、初めての時は呪いを殴って、かな…。基本治療が主って事もあってさ、居るような所に行かないせいか呪霊には遭遇しなくって』

見えるようになってからは呪力による反撃などは体験していない。見えない時は見えないからどうなっていたのかとか、分からんものは分からないし。
まず街中で呪いは見掛けても呪霊に出遭うことが無くて、呪霊との戦闘はしていない。自宅に出たあの無数の手は呪いか呪霊か分からない。勝手に触ろうとして焼けていたからカウントするに出来ない。
伏黒はぼそりと、呪霊は初めてか…と零してる中で、虎杖が釘崎と盛り上がっていて私はその会話に耳を傾けた。バスはまだ来ないしね。

「しっかし五条先生ー、あまり教師らしく教室とか授業とか放置気味なのにみたらいが来てからさー、急に出現率上がったよな!」
「そうね。出張だとかでいつも居ないのに。……みたらい、恋人贔屓って事で補習優しくしてもらって無いでしょうね~?」

覗き込む様に釘崎が私に近付くので私はそんな彼女の両肩に手を置いてその誤解を解こうと試みる。
……補習、優しいモンじゃないし。きっちり真面目に…いやあの軽薄すぎる悟にしては教師という一面が通常の授業よりも濃く出ているし。

『びっくりするほど真面目です。ふざけることもあるけれど基本7割くらい真面目なんだわ』
「へえ、この人が……?」
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