第40章 悔いのない人生を
悟は私の脇腹に触れ、そっと背に手を滑らせる。その触れ方にぞくぞくっ…と感じていれば彼に笑われ、その手でぷち、と下着のホックが外されて……。
支えの無くなった胸が付けていた下着を押し出すとそれを悟は小さく「せっかくだけど取るね、」と下着を外していく…。
それでもまだもしもの事を考え、決断に躊躇う私に目の前で少しだけ苦笑いした悟。
「僕だって寂しいんだよ、遮るモノなく大好きなハルカを感じて、オマエに寂しくないようにいっぱい注ぎ込んでから長期任務に望みたいの。生でしてさ、中に出させてよ…、」
彼の熱意に負けた、と私は強張ってた肩を落とした。
仕方ないとその場でパンツを下げて、片足ずつゆっくり脱いでいく。私だけ全裸に彼は上半身だけ着てるってのはどうなん…?と悟の上半身のシャツのボタンを一つずつ外し、脱がしていたらほんのりと香水の香りがする…。
悟の勝負時によく使う香りに、昔何度もデートでドキドキした事や本気で何度も激しく抱かれた記憶を思い出して冷静で居られなくて…。
……そういうのを狙ってたんでしょ。お互いに裸で向かい合う中、見つめ合う中で彼に手探りで触れられた場所はすぐにでも受け入れるように準備万端で、指先でいじられ、先端で抜き差しをされると小さく、ちゅっ…、と音を立てた。
『……卑怯でしょ、ただふざけてるようにしてこうして狙ってんだもん』
「んー?なんの事だろうね?」
『はっ、とぼけちゃってさ!』
あまり軋む事のないソファー。そっと腰を落としながら、彼自身でペニスを支えつつぐちゅ、と狙いを定めて私が体重を掛けていけば、悟は私の身体の中に挿入っていく。
薄いものさえも遮らない、ゼロ距離の互いの性器が触れ合いを通り越して交わり、溶けるようにゆっくりと繋がっていく私達……。