第40章 悔いのない人生を
なに、カラオケの個室での酔っぱらいプレイのつもりでやってんのか?というようなテンションの高い悟。
くそ…ギリギリJAS〇AC回避してるし……。
『調子に乗るのもいい加減にしなよ?ロストをパラダイスすんのもパラダイスをロストすんのもやめろ?』
この状況でするとか絶対出来ないでしょ。ムード皆無だもん、勃つモンも勃ちそうにないだろうし、こっちも濡れんわ。
悟はこちらを見て指先でくいくいっ、とハートを作るような素振りをしてる……今度はなに?
「アーヘー」
『パレーズもラストすんな?する気が無いなら私、もう出勤するけど?』
私は基本的に何事もなければ遅刻せずに出勤してる。補助監督生も硝子も、息子たち含む高専生徒達も私が遅刻する=悟関係だと知ってるから、既に事務所に居るだろうこの時間。それを過ぎてもお咎めの電話は特にない。
……一応、メッセージだけは来てるみたいだけど。電話となると周辺にいる悟の威圧が電話越しにあちらに伝わるから伊地知もそれは控えてるみたい。
ほんっと、パワハラ悟を野放しにしてすみません…。
私のここで終了にするか?という提案に楽しみながらと言いながら散々ふざけまくってた彼も笑顔から真顔になった。
「やだ、ここまでお膳建てしてしばらく会えなかったら、僕のバズーカーが暴発しちゃうっ!昔のイタリアの銃みたいになるよ?」
ぺたぺたと足音を鳴らして歌って踊って時間ばかり伸ばしていた彼もソファーへ。
座った後に私を見て手招きをして笑ってる。
「ほら、待たせたね。こっちにおいで」
座る悟の前へと進み、早く終わらせて家を出よう、と視線を落とせば、悟がノリノリにこれから活躍するだろう"悟君"が先程まではされるがままにぐるぐる回転してた元気ない姿だったのに。
ちょっと目を離した隙に斜め上を向いて見るからにカチカチになって戦闘態勢になってた。
切り替えの速さに戸惑っていれば悟は手を私の服に伸ばして脱がしていく。
「今日は僕、座ってるからオマエが跨って座ってよ、こっちも突き上げられるしハルカも動けるだろ?」