第40章 悔いのない人生を
何が儀式だ、こんなん今まで見たことねえんだけど?てかついていけないんだけど…?とポカーンと彼のダンシングを見ていると。
する……、とその場でせっかく数分前にわざわざ着替えたであろう、そのズボンとパンツ共々ずりさげてる人。ちょっと半ケツがちら、としてる。動きを大げさに足踏みするようにすれば、下半身からするんっ!と衣服は脱げ落ちた。
……ふたりっきりだからってリビングで何やってんの!?
「ロスティンペリダイ♪」
『その下げたパンツ履き直せ~?』
「ナイタンデイフィデンアウッウェーッエン!」
上半身は着たままで悟はフンフンと歌いながら腰を振る。何が儀式やねん、ぶんぶんとアレがヘリコプターみたいに回されてるんですけどー!?
やってる事は酔っぱらいの行動で、面白くて吹き出して笑いそうになったけれど口を抑える手は間に合わず。
『ぶふっ…!こら、腰振るなっ!まーわーすーなー!』
ぷるんぷるんとまだ勃っていないペニスが回転してる…。
以前、お風呂上がりに子供の前で「ヘリコプター!」と爆笑させていたネタを今になってえっちの前に見せられるとは思ってもいなかったわ!
「ウェイウェイウェイウェイウェーッ」
片足立ちで片腕は頭上、もう片腕は胸の高さで拳作ってる悟。なにヒト文字みたいな格好してんのさ……?
恐らくは決めポーズと思われる悟。もうちんコプターは止まってるから笑いは収まってきたけど。シュールなんだよね~……。
『……決めポーズまで完遂しおった、こいつ…』
呆れていれば掴みはバッチリ!と彼はソファーに近付く。上半身の服、首元を少し緩めて。
「せっかくなんだし昔みたいにさ、楽しみながらしようぜ~?」
『だからってさあ~…ほら、今更だけどムードとか…。分かる?雰・囲・気。さっきのでぶち壊してんだけど?』
「レッツェーフィーザップァッワー!」
『はーい、聞いてなーい!』