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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第39章 七つの鎹


「ふーん…へー、へー、っへー!コイツら、僕の大事な家族に手を出そうとしたんだー……こいつぁ~許せませんねえ!ブッ殺案件だよ、拷問しとる場合ですか~?」
『悟??その感じだと殺しちゃいそうだけど駄目だかんね?あくまでも情報を吐き出させる事がメインで、処刑じゃないんだから。命を奪うのは私達の仕事じゃないじゃん』

……かつて私が殺そう、とした時に悟に言われたことを思い出しつつ家族に手を出そうとしていた事にキレてる悟を諭す。暴走してしまったらこの人はサクッと人の命さえも簡単に奪ってしまえるのだし。
もっとも、口元を大きく歪め感情を出す彼を私の言葉で抑えられるかは別だけど。

「はあー?だって僕の奥さんと子供達だよ?それを攫ってどうする気だったのか、なんとしてでも吐き出させなきゃいけないとしても、そういう事をしようとしてたって事は生きる価値ないっしょ?」

ムキになってるなあ、と悟は尋問はしても拷問はしない。あくまでも私の監視という立場であって手出ししないようにしてくれないとこっちが相手の治療を無駄にしなきゃいけなくなるんですよ。
見張りの一人が大丈夫かな…という表情で私達をしきりに見ながら厳重に締められていた重たそうな鍵を開け、ガチャン、という金属音がこの薄暗い袋小路の中に響き渡る。
こちらからその扉の中に入れば、牢屋越しに興味津々に見張り達は顔を上げてこちらを見ていた。

紙を見てる悟。顎に親指を立てながら、紙面から交互に男たちを見下す……つってもアイマスクしてるんだけど、布越しに彼は睨みつけてるんだと思われる…。

「おい、オマエら。うちの嫁と子供ら、連れ去ってどうしたかったんだよ?この五条悟の家族と分かっててやってたんだろ、なぁ?」

ひとりは黙ったまま悟を見上げ、もうひとりは悟から視線を外す。そんな様子を見て悟は私に顔を向けた。やれって事かな?

『もう拷問?尋問始めてまだシンギングタイムじゃないの?』
「考える時間なんてないだろ、どう嘘を付くかの猶予を与えるようなモンさ。そもそもコイツらは目的があったからその目的の為に行動しようとして結局は失敗してんだ。
ハルカは考える時間を与えないくらいに痛みと恐怖でコイツらの頭ン中を支配させときな。オマエや子供らを狙ってんだ……僕のようにハルカだって許せないんだろ?僕はそう感じてるんだけど?」
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