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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第39章 七つの鎹


とたたた…、とこちらに駆け寄って来た蒼空は子犬みたいなきらきらとした瞳で駆け回った事もあり肩で息をして、せっかくの着付けの終わった和装を早速崩してる……ったく誰に似たんだぁ…?元気な子ポメめ……と、息子を手招きして緩んだ服を整えていった。
ため息と共に文句も出るわ…。

『もー、パパだけで手一杯なんだから暴れん坊はほどほどにしてよ~…。皆が元気なのは私も嬉しいけどさ、今日はせめて大人しく、お客様にいい子ですって振る舞っててよね~?』
「うん!」

眩しい笑顔で返事をした蒼空。その側にまたもとたた、と走り寄ってきた妹二人。
お兄ちゃんの服装を整えているのを見て背伸びを繰り返しながら夕陽が「次私っ!」とはしゃぎ、繋いだ手の妹も姉のマネをしてる。

『返事はうん、じゃなくてはい、ね?それから順番だから大人しく待ってて~……急かされるとお兄ちゃんでオーダーストップだかんね?』
「「やだー!!」」
『嫌ならそこでちょっと座ってて……ほら、蒼空の整え終えたよ。かっこいー!』
「ほんと?かっこいい?パパみたい!?」
『ん、パパみたいに格好良く決まってるよー?』

かき混ぜるように短いその白髪の髪を撫で回せばにこにこと笑って撫でる手を止めようと大きな笑い声を上げてはしゃいでる。
着付け部屋に近付く足音。誰だろう?と子供から顔を上げれば、ここに来てすぐに別行動した、分かれた時は私服だった悟が仕事の前後に着替えを済ませたらしく。私達の元にやってきて、三人をひとりひとり眺めては頷き、携帯を取り出してカシャカシャと写してはその画像を保存してる……。

「うーん、うちの子は何を着てもイイネ!」
『悟ー、こっち全員着替え終わったけど私、どうする?』

お茶出しは普段から五条家に仕える人らがやる。食事の準備なんて絶対にやらせてくれないし。
私の立場的に五条家当主が悟なんだから妻である私は彼のフォローをしないといけないはず。しかも今回の会議場所は五条家で、だもん。
私が聞くと悟はにっこりと笑みを浮かべ、腰を落として夕陽のまた崩れた着物を整えてあげている。
私は最年少の子の小さな着物を整えた。

「……よし、みんなこれでオッケーね。
ハルカは何もしないで安静にしててよ。下手に責任感じて接待すんの、禁止ね?」
『えー?だって…』
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