第39章 七つの鎹
どくっ…とく…、とっ……と、ゆっくりと奥で吐き出す律動。
「あー……すっげえ…。僕のちんこ、オマエのまんこに吸われて射精したモン全部飲まれてんだけど…」
『……ぁ…、』
馬鹿な事言ってんなよ、くらいは言い返したかったけれど。この余韻を逃すものか、と咥えこんで悟の遺伝子を飲み込むくらいに奥に出させてるのは多分事実。
黙っていたら「ククッ、感じ過ぎて馬鹿になっちゃってる…」と笑われてしまった。
出し終えて数十秒。しっかりと精液が出終えた事を確認した悟は腰を引いてゆっくりと引き抜くと、少し硬さはあるだろうけれど元の形に戻ろうとしてた彼のペニスを見た。
私の膣からお互いの交わった液体が垂れる感触とそれを気にしてられないくらいにすぐに抱きしめる悟。汗が交わる手は少し空気に触れて冷えていて……。
彼の頬と私の頬がすり…、と擦り合う。んなもんだから彼が言葉を発する度に熱っぽい吐息混じりの言葉が耳にする度にぞくっ、と感じてしまう。
「気持ちよかったでしょ?」
『……うん』
「僕もすっごく気持ちよかった~……はあ~…こんなにとろっとろで可愛いんだも~ん…一回だけじゃ物足りなくなっちゃうよね?」
汗だくの両手を離せばお互いの手に部屋内の空気の流れを僅かに感じた。
手汗で濡れた手で私の頬を撫で、そのまま顔を近付けて優しく唇を重ねた彼。柔らかくて熱い唇が触れ合って、離れた後に至近距離で微笑む悟から目が反らせない。
『ねえ、さとる、』
「なに、もー…そんな目をしちゃって。言わなくても僕には分かるよ、もっとえっち、したいんでしょ、オマエ…」
言葉にしなくても私の気持ちはしっかりと彼に伝わっているなあ、と嬉しくなって小さく笑って頷くと、釣られて笑った彼は一度出して元に戻ったモノを指先で扱いて上へと向かせた。
何度でも身体を重ねられる。それは昔も今も変わらないから、きっと今夜は気絶するような寝落ちかも……。
『今日はいつもよりも早い時間だからね、もっと出来るでしょ?』
「ウケる、積極的じゃーん……せっかく子供たちが早く寝たのに、今日も寝不足プランだろ……、けどこういうオマエから誘われる夜も悪くないね?」
そう笑った悟を前にして私は両手を広げ、獲物に飛びかかる獣みたいに悟に覆い被さられた後。その大きな背中をもっと触れて感じたくて、私はしっかりと腕を回して彼の愛を抱きとめた。