第39章 七つの鎹
『さとる…、』
瞼をゆっくりと開けて。異界いっぱいに入る彼の表情は柔らかくふっ、と微笑んで私の手首毎押さえつけた手が指を絡めて押さえつけ直す。
「ん、いい子だね。ほら、こっちも仲良しにして気持ち良くなろ?」
『うん…』
その言葉に私も微笑んで……。
ぎゅっと絡めた手。互いに指輪をしてない手で相手との繋がりを感じて、私は嬉しかった。目の前の彼は私のもの、そして私は彼のもの……。
狙いを定めた下半身は数度擦っただけで入り口で待機してる。今、この状態でゆっくりと腰を押し付けては引っ込めて私の中に入ろうとしてる……。
何度悟に抱かれても飽きず、今だって初めての時みたいにどきどきして期待してる胸と下半身。ゆっくりと外部から膣の中へと彼の身体の一部がひとつになろうと、先端が潜り込んできていた。
「んっ……、あー…先っちょだけでもきもちい…、けどやっぱり僕は奥でトントンするの好きなんだよね。ハルカどう?今日はどこから気持ち良くして欲しい?」
ゴムの無い肉体の繋がりは久しぶりで、あまりえっちの際に有無は気にはならないけれどさ?既に何度も妊娠させられている事から、私の身体が子供を授かりやすいのか悟の種が最強なのか(聞いたらきっと最強だからに決まってるでしょ!って言うから言わないけど)この一回だけでも新しい命を授かるかもしれない。
それが一年近い成長の中、途中で出ていくことのない、健やかにお腹で育つ命だと良いのだけれど…。
とにかく、私は欲張りだもん。
家族が増える事も悟に愛される事も両方手放したくない。
悟と絡めた指をぎゅっと少しだけ力を込めた。
『奥。奥がいい。いっぱいトントンして、悟のを私の中に出して?』
「……ククッ、言うようになったね~?ハルカに言われなくてもオマエの中を僕で満たしてあげるよ……、」
余裕そうに笑った後ぐんっ…!と挿し込まれ、互いの頬が擦れ合う。首筋に唇が這うように、小刻みにキスをしてくる彼。
吐息が擽ったくて下半身は繋がったままに上半身をよじると首に硬く鋭いモノが何度か当てられた。
『んっ…、あ…っ!歯、立てないでよ。犬じゃないんだから…、』
「ちょっとくらいいいだろ?甘噛み程度だから、僕のだって刻みつけたいの!」