第39章 七つの鎹
おかげさまで悟が良くない事をしでかした時の私の顔を子供達に見られてるから、「ママ怖い」と恐れられて悪戯をしないプチ悟の完成ってワケ。
京都に蒼空を連れて行くと学長や歌姫にめちゃくちゃ可愛がられてるので、蒼空は幼稚園より京都にすぐ行きたがるようになっちゃった。
ぼーっとしながら子供の成長を思い出し、視線を今の悟に移す。判断を私に任せた、憂いのある表情の彼、その悟の太ももにそっと手を乗せた。
『──いいよ?悟、今夜からは生でしよ?』
「……い、いいの?本当に?妊娠するのはハルカなんだ、オマエは大丈夫なの?……身体とか、気持ちの問題とか…」
視線を戻して私をしっかりと見つめる悟。数度瞬く心配そうな青を見て私はひとつ頷いた。
『うん。四人目作るんでしょ?
サッカーチームは今からとか無理かもだけど、もう少し血を繋いでおきたいのは悟と同じく私も思ってる事なんだよ?だから……ね?』
そう言って私は彼の目の前で部屋着をゆっくりと脱いでいく。二人で手分けして子供たちをお風呂に入れてるから裸を見るのは一昨日ぶり。昨日はえっちしてないもんね。
脱いだ服を簡単に畳んでいれば悟ものそのそと服を脱ぎ始める。心配そうな顔も驚く顔も今では柔らかい微笑みに戻ってた。
「へえ…、そっか!じゃあ元気な子が生まれるように今夜は励もうか?」
『あんまり意識がトぶようなの止めてよね?寝てる子供らの元まで聴こえるようなどんちゃん騒ぎは禁止~』
「それはハルカ次第だろ?えっちな声でアンアン騒ぐのは大体オマエなんだから」
『それは誰かさんがイイトコ突き上げるからだろ~?』
笑みの籠もったいつものやりとりを挟み、ぱさ、と最後の砦となる下着を私が外すと、悟もラストスパート、とズボンを急いで脱ぎ散らかし、勃起して生地を伸ばしてるパンツも放り投げた。
……子供の前ではキチンとしてるけど、ふたりの時は夏の水泳の時間の男子みたいになるんだよなあ、待ちきれない!みたいな。
ベッドサイドの暖かな照明に照らされた互いの肌。私は三角座りに、目の前の彼はあそこはギンギンになってこちらを向きながら正座でベッド上で向かい合い、先に悟が腰を上げて私の両腕に触れる。
ふっ…、と優しく微笑んでゆっくりと唇を開いて…。
「何度見ても綺麗だね…、吸い込まれそうな肌だよ」
『……ん、ありがと…』