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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第39章 七つの鎹


何度か彼に任務をしたいって頼んだら意地を張って「駄目」と断り続けた彼も折れ、こうしてかつてのクラスメイトだった虎杖と組んでの任務に行かせてくれたんだ。

……感謝、だよね。外への任務も普段だったら絶対に行かせてくれなかったし、厳しく断り続けたその理由を説明していただろうに。こうしてなんだかんだ悟は私のわがままを聞いてくれたんだもん…。

私の隣で虎杖は腕を組みながら廃墟を見上げてる。

「へー……でもそれってさ、例え準備運動不足で身体を痛めてもさあ…。
肉離れとか筋肉痛ってのは体の中の怪我みたいなモンじゃん?ハルカ自身で治せんじゃね?」
『……虎杖、おめー天才か?』

僅かな沈黙。そりゃそうか…と虎杖の言葉に納得して頷き、「天才だったかも…」という虎杖の覚醒したような瞳を見てから、私達はストレッチを終わらせた。

とりあえずは車から何枚ものの呪符でしっかりと逃げ出せないようにしたゲージを虎杖がバックドアを開けて降ろしてくれて、車の外で詰め込めるように蓋を開けて……準備は出来た。
後はとっ捕まえた呪霊をここまで連れてくるってワケよ!

今回のオーダーは中型の呪霊を一体生け捕りにせよ、という事で完全に祓わず捕まえるという難しい今回の任務。呪霊を交流会等の試験に使うなら一番は傑の呪霊操術がぴったりなんだけど、傑は今は海外に出張中でそれは叶う事は無いのです。

海外の応援要請と新たな呪霊を入手しに向かう前日に、バーで宴会を開いて久しぶりにお酒で酔ったんだよね、私は記憶ちょっと飛んでるんだけど。「悟と喧嘩しても私は呼び出さないでくれよ?日本に居ないから!」って言葉は強く記憶にあるんだけどなー…。

清掃用具入れをトイレと間違ってノックしまくってた酔っぱらいの傑の記憶から、海外からこれくらいで呼び戻せないから私達で任務を遂行せねば、と建物を見上げる虎杖を見る。

『じゃあ、帳を下ろすよ』
「おう!よろ!」
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