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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第38章 芽吹くもの、芽吹かぬもの


ハルカに言われて気が付けば、僕がまるで傑なら娘の相手にして良いって言ってるみたいになってた。年齢差がもはや犯罪じゃん、絶対に娘をあげません!
想像上ではハルカにそっくりっていうか、出会った頃(再会)くらいのハルカそのものを思い浮かべ、隣に顔に皺が出来た傑を配置してさ……いや、ぜってえ娘はやんねー!傑にお義父さんとかマジ、オッエー!だもん。

「傑にうちの子なんか嫁にあげねー!っぱ止めだ止めだ、うちの娘は嫁にやらない!どうしても欲しいなら僕と肩を並べるんじゃない、僕より強い男じゃないと駄目!」

「情緒不安定なヤツだな」

蒼空を抱っこした硝子にツッコまれた後、僕の視界に伸ばされた手。ハルカが伸ばした手は僕の腕に抱えられた子。
ゆっくりとハルカに渡して腕に抱えたハルカ。今度は悲しそうじゃない。まるで、決意したようなしっかりとした表情だった。
……そこで僕はどうしたのって良く話し合って彼女の心に深入りすれば良かったものを、そのチャンスは逃してしまった。生まれた二人目の家族の誕生に浮かれてたとか、そういうのもあったのかも…。

でもさ、ここがターニングポイントだったんだよ。
きっかけは許嫁の子がコトリバコを用いてハルカを殺そうとけしかけた時。あの時に何が何でも守らないとという強い気持ちが彼女に初めて黒閃を使うきっかけになってしまった。

黒閃を使ったとなれば、より呪術についてを理解出来るようになる。
あれはこうすれば良い、と自身の術式にあらゆるアイディアを活かせ、強くなるきっかけになるんだ。
僕の教え子たちには強くなって欲しい。けど、僕の最愛の人であるハルカには反対に強くなって欲しくないという矛盾した気持ち。
僕が大切なキミをずっと守るから……妻となり母となった大切なキミには、死に征く呪術師としての道を歩んで欲しくなんかなかった……!
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