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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第37章 繋ぐいのち、五条と春日の鎹


とんとん、と自身の頭を指で突く悟。そんな彼のサングラスの奥の瞳から視線をテーブル上のグラスへ……半分程減った、まるで子供の食べ半端みたいなメロンクリームソーダを凝視した。
身体の関係が無くても気を引きたくて、やっぱり諦めきれなくて……かつて春日の分家の女の子と一度冥婚をしてる優しい彼を知っているのならこれまでの自分を含めて子供を授かりにくい(もしくは授かれない)自身を愛してもらえると思ったのかな……。

『……』

ふぅ…、と小さくため息を吐いた。
私は、彼との多くの時間を過ごし、家から認め合って一緒になれる環境や、これまでの困難と悲しみがあるからって、昔みたいに悟から一歩引いて……もう、あの子に譲る気持ちは全くないよ。

運がなかった、ヤケになった事で悲しみを増やした事については同情する。
……私やお腹の子への暴言は今回は我慢する、あの子は心に余裕がないんだ…。

「──まあ、これで完全に僕を諦めれば良いんだけれど……。ほら、僕お金も権力も、顔もイイ激モテタイプだからさー、フられると知っても何度でも好きになっちゃうんじゃないのかなー?
ラブレター攻撃食らっちゃったらどうしよ?ハルカ、嫉妬する?」

まーたデリカシーの無い発言してらあ、と呆れて見れば私の代わりにつっこむのは伏黒。

「その性格のダメさは無理だと思いますけど良くモテましたね?詐欺罪で訴えられそうじゃないですか」
「辛辣ーぅ」
「詐欺師は置いておき、今からでも玉犬で追ってその逃げた女性に注意しておきましょうか?心なんて無いような人ですと」
「……恵ぃ、畳み掛けるようにそんな事言わないでよ~…」

にゅっと唇を尖らせた悟。すぐにご機嫌は元通りになり私の肩を寄せて頭に頬を擦ってくる。

『こら』
「例えばだよ?僕がこの子に振られたとしよう、いや振らせないけど。
ハルカの場合はさ、やる時はやるし一緒に居て楽しい、五条悟向けのイイ線突っ走ってる女の子だから、僕は振られても(振られるはずが無いんだけど)何度もハルカにアタックしちゃうかなっ!だからあの子の気持ちは少しだけ理解は出来るよ」
『これ、堂々と擦りつくな』
「なにさ恥ずかしがり屋なの~?僕は恥ずかしくないから公然ですりすりしちゃうよ、僕たちはプラスルとマイナン!」
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