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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第37章 繋ぐいのち、五条と春日の鎹


361.

伏黒が私達の居る場所に合流してすぐに、悟は私を伏黒に「よろしく」と肩を押して伏黒へと押し付けた。
伏黒はこの事態が良く分からないままに、悟が押していた肩と違う私の肩に手を置いて彼に向かって頷き、電話越しに頼まれた通り合った瞬間から既に護衛モードに入っていた……。

悟は元許嫁の手を掴み、その女はニタァ……と笑う中で私達に笑顔を見せた。彼は逃げないようにと手首を掴んだというのに、それを女は腕を僅かに挙げてまるで"どうだ?この人は私のものだぞ"とマウントを取ってるように見えてさ…。

その挙げられた腕と共に釣られて挙げてしまった悟はその腕を力技で下げさせていた。

「近くには産婦人科もあるんだ、コイツが本当の事を言ってるか僕はこの子を連れて確かめに行く。
このくらいの腹の大きさじゃあ検査くらい出来るだろ、子供の父親が誰か、DNA検査ももちろんする……コイツをこうさせたのは僕じゃないって確実な証明をしてやるさ。

恵には僕がコイツの診察が終わるまで、近くの店とかでハルカと一緒に待機しながら護衛して貰いたい」

「……良く分かりませんけど分かりました…、そうしときます」

「ん、よろし。じゃあハルカ、あまりちょろちょろしないで恵に大人しく守られていなさいね!蒼空の為にもさっきみたいなオラつかずにお上品にティータイムでもしといて!」

『それは悟次第だなあ~……?』

苦笑いをして片手を挙げた悟に頷き、私も続いて手を挙げると、さっき勝ち誇ったような笑みをした女は何故か悟から逃げようと暴れていた。「間違いなく悟さんの子なのに!」と暴れようにも、掴まれた手からその細腕が抜き出すことが出来ずに。

そのまますぐ近くの病院に向かって少しずつ小さくなっていく背中を見送っている中で、私の肩に置かれた手がする…、と背に回され、僅かに歩け、と自然と進む足。その手の主、伏黒を私は見た。勿論、言うまでもなく困惑した表情をしてる。
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