第36章 私達だけの世界
353.微裏
「ふたりっきりの新婚旅行も今夜で最後、明日には高専へ帰って買い物に片付けかー…仕事に戻るのやだなー!僕、普通にハルカとこうして過ごしたいんだけど」
薄暗く月の光の差し込む客室。この部屋で過ごす夜はこれで最後。
畳の上に敷かれた布団の上での行為を終えて、ふたりして後処理をしてる。ティッシュの箱を近くに置いてくれた悟は、精液の吐き出しも終わり頃の上下にぴくんぴくんと跳ねる、コンドームを纏ったペニスが落ち着くのを待っている。
今外したら布団に残弾が飛び散るしね……。初日に太ももで挟んで脚で挟んで出した時に飛び散ったのを反省して、出来るだけ汚さないようにと苦戦していた。
私もティッシュを数枚手にとって自身の下半身の触れ合った場所を数度拭い、丸めてゴミ箱に捨てて、簡単な処理を終わらせた。未だ出てるらしいゴムの先端の白濁を見つめてる真剣な顔をした悟を眺める。
『とてもゆっくり過ごせたもんね。私もここを離れて高専帰るのは名残惜しいかも……』
こっちを向いてにこ!と笑顔を見せる悟は無邪気に首を傾げて便乗してる。
「ねー?365日ハルカとこうしていたーい」
『自宅警備員やん』
悟が「終わったかな?」と、跳ねなくなって角度あるペニスがゆっくりと下り始めたのを見て片手を落ち着き始めた下半身の悟君に手を伸ばす。使用済みとなったもの……それをパチン、と外したものの先端には本日二回目のとろみのある精液が溜まっていた。
そろそろパンツ履こう。下着、下着…と私や悟のパンツを畳の上に見つけ、這って片手に取る。それを持って布団の上に戻った。
『明日さ、写真どうする?カメラやさんとこで頼んじゃう?』