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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第34章 その男の名は……。


330.

「ハイ!チキチキ!第二回お腹の子供のお名前決めちゃおう選手権大会ッ!男の子編!ドンドンパフパフパフ!」

任務帰りの服のままサングラスを掛け、本格的にこっちに出張という名目で拠点を一時的に関西に移している悟。
宛てがわれた任務二件をギリギリ午前中に終わらせた彼は私を医務室から買い物へと連れ出してくれていた。気分転換もあるけれど、こっちにいる間の食料とか備品の買い出しもあったし、少し前に買った下着も合わなくなってしまったから更に上のサイズも買いたかったし……。
それに夕方から朝までしか過ごせない彼との時間がこういう風に増やせるのならってこのプチデートを楽しみにしていたんだけど。

やはり五条悟という男。どんなに身長が高く顔が良くても、性格がとてもアレでして残念な事をやらかしてしまう人。
少し暖かな日差しの中、テラス席でフルーツサンドをつまみながら突然彼は、ダブルピースをして眉を吊り上げテンション高めに叫んだ。
……急にだよ?急に。その前までフルーツサンドがテーブルまで運ばれてきて「美味しそうだねえ」なんてのほほんとしてたのに……。

『おい、声量』

冷静にそう突っ込めば「ウィッス」と一瞬だけテンションを下げた悟。このままのテンションでいけば良いのに嬉しいのか、瞬間湯沸かし器のようにまた急にテンションを上げた。

「ねっハルカ、息子の名前…悠仁とかどうだろ!?物理系攻撃男子に育ちそうじゃない?」
『だ・か・ら!身の回りの人物は混乱するっつってんだろ!悠仁がお腹すいてるからおっぱいの時間だとか、香ばしい臭い立ち込めてたら悠仁がうんこしただとか…!』
「ハルカー、ここ食い物口にするとこー。声量気を付けてー?」
『ウィッス…』

悟と同じこと、いやそれ以上の事をやらかした私も一瞬だけしゅんとして。
恥ずかしさと言葉を飲み込もう、とみずみずしいカットフルーツがホイップクリームやカスタードクリームに何種類も埋め込まれたフルーツサンドに手を伸ばす。
フルーツがクリームに挟まれているのはもちろんだけど、クリームが結構厚めに挟まれていて重そう&甘そうだけれど。いざ食べてみるとぺろりといけてしまいそうな軽さ。これは飽きるまで無限に食べてしまうのでは……?これ、すごく美味しすぎるんですけど……。
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