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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第34章 その男の名は……。


「じゃあさ!傑!」
『どこに友人の名前を子供に付ける馬鹿が居るんですう?そんなの存在するの?あ、ここか?ここに居るか、私の目の前に居たわ!』

マジで止めとけ~?
そういうのってさ、お腹が空いておぎゃあおぎゃあ泣いた時に「傑がおっぱい欲しがってるよ、ママ!」とかでかい声で言うんだろ?つまりさ、その流れだとさ……。
「傑がうんこした!おむつ取り替えなきゃ!」とかになるべ?高専内でそんな事言ってみろ、カマキリの卵以来の喧嘩起きるぞ?高専内にさ、傑の溜め込んだ呪霊が解き放たれる未来もあるかもしれないんだからねっ!?

私が視線で止めとけ~?と小さく舌打ち交じりに、その馬鹿げた案を出しても、ムカつくくらいに澄んだスカイブルーの瞳を見つめればまたも口を開く男。
どんなに澄んだ瞳を持ち、整った顔のパーツを持とうとも神の与えた試練。振るスキルポイント不足が起こした悲劇。口を開けば残念な五条悟の言動。
笑顔で首を僅かに傾げて大きな声で提案をする。

「分かった!次点で健人とかどうかな?七海の下の名前だよ!」
『おもっくそ悟の周辺人物から取ってきてんね~……前世湯婆婆か??この流れだと伏黒の名前来るだろ、恵、は止めときなよ?』
「分かった!仕方ない!これは最終手段だけど~……恵ぃ!」

なんで言うなといった側から言うねん……。
思わず額を抑える。こいつは困った、某番組のようじゃん。私の夫は年上でございますが、脳が衰えた人では無かったはずなんですよお……。

『……あれ、私ご長寿クイズの司会やってんのかな?耳に入った言葉が頭ン中でリフレインしたご老人を相手してるみたいだ……』

ルンルンとご機嫌で一口サイズのチキンを炒めてる悟の隣で「切っといて」と彼の隣で野菜を切る私。今日はカレーです、チキンカレー!
良い香りと食欲を掻き立てるようなジュウウ…、という音を立てて調理をしながら、考え中らしくうーん、と声を漏らしる悟。
今日で決まんないだろうけど無理に案を出したら毎度大喜利大会になりそうだから、野菜を切る手を止め、包丁を一度置いていつになく真剣な横顔の悟を見た。
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