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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第33章 これは終わりではなく始まりの刻


「僕こと五条悟が妻に盛られた毒とは……正解はCMの後!!」
「他所でやってくれるか?」
『仕事の邪魔ですねー、壁とでも話してろよ』
「なんでふたりして僕を邪険に扱うの~っ!?酷すぎて僕のガラスのハートが割れて、破片が突き刺さっちゃうよ?」

当社比二倍ほどやかまs…、
いつもよりもご機嫌な悟のジョークに私達はやれやれ、と呆れていると、聞かずとも勝手に展開を進めていく唇。

「僕がハルカに盛られた毒ってのは愛、だよ~ん!」

声に出さずとも口は『は?』という形で固まる。笑う彼は少しだけ頬を桃色に染め、私の頬にぷすっ、と指でつつき「ねっ?ねっ?」と共感を求めていた。
確かに盛るっていうか、愛しちゃいるけどさ?そうです、彼に愛を盛ってました!…とか誰が言うねん。人前でそんな事をもちろん言いませんよ?
ぷい、と悟とは反対方向を向けば指もすかす。

「そういうのはここではなく部屋でやってくれ」
『……だそうです、人前で見るタイプの毒を撒き散らすな、あんたは妲己か?』

恥ずかしいからやめろといくら言っても止めない人。部屋に帰れば拒否することなく受け入れるってのに、部屋以外でも隙があればとにかく人前でイチャつこうとしてる……浮かれながらもここに居座るつもりだ。
悟に言葉無くとも指先で突かれたりと絡まれながらも、硝子に『コーヒーおかわりいります?』と聞くといらない、と断られた。「僕も貰う、砂糖多めでミルクはコーヒーフレッシュじゃなくてちゃんと生乳ね!」というなんとも面倒くさい注文をする人。ここには生乳はないのだよ。

『それは注文が多すぎる、自分でお作り?』
「ここに五条悟の理想のあまーいカフェラテ……レシピ通りに作れるような材料が無いの知ってるもん、僕じゃ作れませんよ?」
『無茶振りかよ……』

もはや白湯は冷めて常温の水となってるものを一口飲んでいると、私に触れるのを止めて硝子の方向に体を向けながら足を組んでいた。

「で、ふたりして僕の何を褒めてたの?褒めるから呼ばれたのかな?って吸い寄せられちゃったんだけど」
「気のせいじゃね?」
「ヌイ、」

呼ばれるて。別に呼んでないんだけどな……。
褒めるまでいかないっていうか。私の食欲のストッパーになってるとか、そんな話をしてたんだし。
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