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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第33章 これは終わりではなく始まりの刻


彼の茶碗をテーブルに置いて、静かすぎる悟を見る。一文字の口元で脇に何か紙の束ってか雑誌的なモノを抱えていますね……?

その彼が抱えてあるのは見覚えがある。ああ、そうだ…確かに荷造りでニポポ人形にぶちキレながら並べたりしてたけど。エロ本もちょっと見える所に私、配置してたんでしたっけ。
静かに炊飯器の蓋をパタン、と閉めた。まだ私の分はよそってませんけど。

「オマエさー……これ、見た?」
『……ヒュッ』

彼が唇に弧を描き、その雑誌を顔の隣にゆっくりと持ち上げ、私に見せつけるのはJKモノの表紙。その後ろにもチラ見ってか目を通し済な本が重なってるけれど。
視線が泳ぎかけて、むしろ泳いだら負けだと真っ直ぐに彼のアイマスクを見る。

『さあ、どうざんしょ?』
「その口調なに?いや、オマエ、絶対見たろ?」
『見てないヨ?そんな教室で制服着た子を後ろからってシチュだとか私、知らないもん!』
「オイオイオイオイ、オーイ!しっかり見てんじゃねえか」

鼻息でため息つく悟にははは、と笑って。
……はいはい、しっかりと見てますよ!かなりえっちな内容でした!とちょっと開き直るけれどえっちな本を読んだって事がバレて恥ずかしさでじわじわと耳が熱い。例外なく顔も熱いよ!
本を再び脇に抱えた悟はにんまりと笑い始めてる。なにか企んでるような笑顔。

「オマエってさ、こういうの興味ある感じ?」
『……正直言えば無い、とは言い切れないけど。でも今じゃそんなハードなの無理じゃん?』

お腹の子は順調に育って来てる。一週間くらい前まではピークだったつわりも最近では食べられる日が多くなってきて、日常を昔と一緒とは言えないけれど快適に過ごしやすくなってきて。

だからって、見てしまった本が刺激的だからと写真や漫画みたいな激しい事は今は控えたい。でも、激しくない程度なら、したい……。疲れてなければ悟とえっちがしたいって思ってるんだけど。
彼は首を傾げ何かを疑問に想ってるらしく、「んー?」と唸ってる。

「ほ?えーっと…それってつまり、えっちな本に興味があるというより、ハルカは内容に興味がおありと?」
『……?』

こちらも悟と同じく首を少しばかり傾げると、追撃する悟。随分と楽しそうな笑顔を浮かべちゃってさあ~……。

「だから本の表紙とかだけじゃなくて。オマエ、この中身までしっかりと見ちゃったんだ?」
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