第33章 これは終わりではなく始まりの刻
こんな微妙な空気にしたの、さーとる?ってなわけでこの場の最年長を指差す。これは青少年にはイケナイ話題です。
『……レッドカード、五条悟退場な?帰ってください、いや、帰れ』
「すいません、調子に乗りました、僕の事はテーブルにあるクリアアサヒの三角広告だと思ってくれて構わないからそう邪魔にしないで?」
『主張ってか主語のデカイ広告だなあ~?』
悪いと思ってるような態度には見えませんけれど。マンゴープリンを食べ終わった彼は両手で頬杖をついてにこにこと楽しげな表情ですし。
『悪いと思うならこの微妙な空気なんとかしろー?』
サングラスが僅かにずり落ち、掛け直すその奥の瞳が瞬く。まるで始めて聞く響きみたいな対応しやがってサ!
「えー?そんなに空調おかしいかなあ~…スタッフゥーって呼ぶ?ちょっと換気良くして!って」
悟の対応しながらに甘いものを食べてる彼を見てたらこっちも何かさっぱりとした甘いものを食べたくなってきた。端末、端末……。
『……そういうんじゃないんだよなあ、そういうんじゃ…』
「いい加減慣れとけ、五条先生はこういう生き物だ」
『こんなん慣れられますぅ?……さんくす』
端末を探してた所、伏黒から渡されたのでその端末を受け取りフルーツゼリーを注文したら、隣の野薔薇が数量を一つ足した。彼女はそのまま注文まで押してる。
ふざけまくってた悟も流石に連続的にふざけ続けたら追い出されると察してる。嗚呼、そうだよ?秒読みですとも。この場からボッシュートになりますね?
両手から片手での頬杖、悟はこれ以上後はないと学習したのか、声量を落とした。
「野薔薇からのハルカへの話に戻るけどさ。
今回ハルカがエケチャンを授かったからさ、この際だから血が途絶えないように何人か増やさないといけないんだよ。一族からの継承についてなら別に五条家なら男女問わずだけれど、彼女の場合は女系継承だしねえ~……、」