第33章 これは終わりではなく始まりの刻
なにやら誇らしげに胸を張り、ちょっと鼻息荒めにふっふーん、とか笑ってる。ちなみに既にミニパフェからのマンゴープリンへの移行をしてる、ここはスイパラじゃねえんだぞ?
「それはだねえ、危険な目にあったら学生を辞めて家庭に入って、家族計画をするよーって約束してたからなんだよねー!」
『口を挟むな、この場の誰よりも早く帰りたいんか?』
遠回しにだけど、家族計画って言っちゃってる悟。
家族計画って言って伝わらない人も居れば良いけれど微妙な顔した人とかいるもん。声出さずともさ、絶対学校辞めて子作りか……とか思われているっしょ。
これ以上デリカシーなさ男に口を開かせてはいけない、そんな気がする……と悟をジト…と視界をやや細めて見る。彼は何を勘違いしてるのか喜んでいた。
「んもー、照・れ・屋さん☆」
ばちん!とウインクをする悟はひとすくいしたマンゴープリンを口に運んでいた。
ほら、周りの反応が危うくなってきたじゃねえか、皆視線泳いでるし!食べ盛りな若人、性にちょっと敏感なお年頃なんだからさあ~!
おずおずと虎杖がぎこちない動きをしながらスイーツ男に視線を向けていた。
「ええ~…先生、それって、えっちなコトォ…?」
ちぃかわめいた虎杖の質問に聞かれた彼は自信たっぷりに、クレヨンの落書きを「トトロだよ!」と答えるように馬鹿でかい声で……そう、この席周辺にも聞こえてしまうくらいに唇を動かした。
「うん!毎晩バッコンバッコン凄いのキメてたからね~、だから割と早めにこうのとりさん来ちゃったのかもー!」
『…馬っ鹿!この!』
伏せることの無い発言に思わずダン、と片手で机を叩き立ち上がりかけ、直ぐに座った。
悪びれもなく言い放ってしまった悟。自慢気にだけどまたもぼかさず、言い終わった後にこうのとりとか言って誤魔化した気になってる。
既にバッコンバッコン言ってんだ、隠してももう意味ねえよ!
こんな猥談聞かせて大丈夫?視線を悟以外に移していけば、狗巻や乙骨といった男子の泳いでた視線は更に頭を垂れるように俯く。その二人よりも激しく動揺してた虎杖。野薔薇や伏黒は呆れた顔を、真希はニヤニヤとしていて、パンダは「へー」と興味津々に、なおいやらしい笑みを浮かべていた。悟の話を下手したら更に引き出してきそうな勢い……パンダ、要注意だ、コレ。