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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第32章 御三家


……そりゃあ、反対されている中でさっさと子供作ってりゃ、その生まれてくる子供は五条と春日の血を確実に繋いでるって事だしね。ただの子供ではなく、禪院をどうにかしようと目論んでるのでは?とか変な思考を持つ人とか、私達の結婚を面白く思わない人にとっては子供を無かった事にして、別れさせようとでもするんじゃあないかな……。
簡単に想像が出来る嫌がらせ。
敷地内で嫌がらせをするとかあからさまだよね、そうそう手は出さないと思うし、されたとしても何よりも私自身、身勝手な行動はもうしないもんね。
肩を震わせて私は笑った。

『危害、か……。ぷ、ははっ…!
心配ありがと。でも、それでも行くよ。悟の側を離れなきゃ大丈夫でしょ?』

「……例えそうとしても、何らかの隙を作ってくるだろ……」

もしものもしもを考える伏黒。凄いよなあ、しっかりしてるんだもん。私が伏黒くらいの年(数年前だけどさ)ここまで考えて行動してなかったよ。

ならば私もそれに対してのもしものもしも…、相手の裏をかく事を考えれば良い。もちろん、ひとりで抱えずに悟にも相談してね(その前に話さなかったんだか隠してたんだか、忘れてたんだかについて彼をシバくけど)

なんやかんやで現在の禪院家の当主は仕方なく私を認めたらしいし、直接お礼はしなくちゃいけない。どんな人なのかを実際に見て確認もしておきたいしさ?
結婚式は元々四月を考えてたけれど、悟の海外出張・三週間の行方不明があってから式場との話し合いや、オーダーメイドのドレスなど様々な調整の事もあって結局伸ばしに伸ばして六月になってしまった。まさにジューンブライド。季節的にはぴったりだけれどそれを喜ぶ悟には舌打ちをしておいた。

……誰かさんのせいで延びたんだよ、誰かさんのせいで!相談も出来ないし、新郎が行方不明だから予定がズレたの!

伏黒が居る状態で私は鎹を降ろす。それはいつかは先祖に手出しをするな、と教えなくちゃいけないから。
まるで背負っているような、身体の中にもうひとつ自分以外の魂が入り込む。なんだなんだ?と仕方なくやってきた様子の彼女の魂は、私の目を通して目の前の伏黒を確認したようで。
伏黒は呪力の変化で何かを察したのか、少しだけ眉間にシワを寄せて様子見していた。
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