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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第30章 彼と共に彼を待つ


291.

──"予定通り、二週間で帰れそう!"

そう悟から連絡が来た、悟が海外に行ってからの十日目。私は自習、という形で図書室でひとり本を読んでいた。本当ならば今日は任務に行けていたのに、私はお留守番ってワケよ。
昨日の帰りのホームルーム。臨時に来てた伊地知により三人には普通に任務の知らせを、そして私については高専外での任務はダメ、という事。別に硝子のシフトの関係でって事じゃない。そして一年生三人だけ、という任務でもなく虎杖と伏黒のコンビでの任務と、野薔薇と狗巻というコンビでの任務。そういう風に分けての任務に一年のクラスメイト達は行ってるってワケ。

……昨日、ホームルームが終わり放課後になった後にそっと伊地知の元へ足を運び、『どうして硝子さんのシフトの為でなく、私は留守番なんですか?』を気になったから聞いてみたんだ。
悪阻が時折あるからか、安定していない状況だからなのか。別に、駄々をこねて任務に行きたい!っていうモンじゃないけどさあ……。

随分と疲れた顔をした伊地知。
ヤタベが吐き出した情報に振り回されているんでしょう。世に解き放たれた呪物の数はあまりにも多かったから。

「五条さんに後で何を言われるかたまったもんじゃないので、今回はお留守番って事で……」
『……ははは…伊地知さんらしいやあ…』
「…すいません。ですが、もしも任務に参加する、というんでしたら狗巻君、釘崎さんのチーム、でしたら…いや、でも本当は任務に行かないほうが良いとは私は思うんですけれどね…?出来るなら参加しない方向でお願いしたいんですけれど……」
『いえ、私、無理に参加させろってゴネに来たんじゃないですよ……?』

手をぱたぱた振って、任務にどうしても行きたい!って直談判しに来たんじゃないと伝えれば安心したような伊地知。

……早めに帰って休んだ方が良いんじゃないの?明らかに疲れてそうな伊地知の肩にこの時期にぶっ倒れたらたまらないから、せめてもの思いで、たんっ、と手を置く。その肩をはっ、とした顔で見てる伊地知。
頭痛・眼精疲労など体の節々のエナジードリンクではごまかしきれないだろう、"負"をそっと吸い取って、仕事の邪魔にならないように私は早々と事務室を去った、のが昨日の出来事よ(背後より「あのっ、ありがとうございます!」って声を受けながらサムズアップをしちゃったりして)
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