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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第29章 赤い糸で繋がっているもの


パンダから真希をゆっくりと見上げた。訝しむ視線がちら、と見えふざけながらも胸ぐらを掴んだ真希。
ぐえ…、強制的に上を向かずにはいられない…!
視線の先にはこのやり取りを楽しむ真希、ばっちりと目が合ってる。

「オマエ、鍛錬から逃げてないよな~?」
「おら、ジャンプしろジャンプ」
「ツナツナ」

視線を横にずらせばパンダとか口に手を当てて囃し立ててる。
……ジャンプ?小銭の音聞きたいの?もしかしてカチコミからのカツアゲルートに移行ですか?
パンダ&狗巻に視線を泳がせてたらずい、と視界に入ってくる真希。これはあくしろよ、なパティーン!

『私よりもマリオを跳ねさせたって下さい!彼のほうがカツアゲに適してますからっ!』
「1UPとか金で買ってるからなー、配管工のオヤジ」

パンダもゲームするんか…。
じっと見てればその横で狗巻が首を横に振る。

「高菜、明太子」

パンダの横の狗巻を見れば、首を横に振った後に深く頷いてた。
え?私が小金を持ってんのは分かってんだよって?いいから早く跳ねてみろや?私にはそう言ってるように感じましたね!

「……って、お前ら私がここに来たのはカツアゲ目的じゃねえよっ!」
『あの、今はそんな持ってないです……っ!ATM、ATMに行けば…っ』
「だからカツアゲじゃねえっつってんだろ!」
「真希さん、駄目だよ後輩だからって…ハルカさんにカツアゲ、だなんて」

私の胸ぐらを掴む真希の力が抜け、解放後に乙骨の前にズンズンと向かっていく真希。「だから別にカツアゲに来てるワケじゃねえってんだろっ!」と怒ってらっしゃる。言葉数的に乙骨はそんなに攻めてなかったとは思うんだけれどこれはまた彼にとっては理不尽ですなあ。

ははは…、とランチタイム故に机の中に引っ込めてた弁当箱の入ってた袋(中に使い切りのケチャップが入ってる)を取り出してると勇み足で戻ってくる真希がダンッ!と片手で机を叩いた。

「よーし、前回前々回と休んでるし今日は特別にみっちりとシゴイてやるからな~?」
『あの、今回も……、』
「あ?な ん だ っ て ?」

かちゃ、と眼鏡を掛け直してから、顔を近付ける真希。拒否権を与えないスタイル。そこに手を差し伸べてくれるのは本日、秘密を打ち明けたばかりの野薔薇。顔と顔の間に手がぬっ、と入り私側、顔を押される。ちょっと顔掴んでんですけどナンデ?
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