• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第29章 赤い糸で繋がっているもの


「……そうだよ、ハルカね、僕の子妊娠したの、だから側に居たいの!……ふふ、それは素直にありがとうって言っておくよ。
でもね、二週間の出張の件はどうかな~?遠くに、ましてやすぐに帰れない海外出張とか離れ離れじゃん、織姫と彦星じゃん、エレフセウスとミーシャじゃん!
……泣くぞ?いいの、伊地知。大の大人が床でブレイクダンスみたいに転がって声を上げて泣くよ?セミファイナルばりに五条悟ファイナルするよ?いいの?」
『いやそれどういう脅しだよっ!』

脅しにもなってない悟の嫌がらせ。嫌がらせも方向性がおかしい事になってて部外者です、と無視し彼を放置すれば悟本人だけが恥ずかしいやつ。

……二週間離れるのは確かに寂しいけれど、彼は特級呪術師。その無下限呪術は必要な所に力を発揮して欲しい(床で駄々こねる力は発揮しないで欲しい)
意を決して悟をじっと見る。携帯片手にお腹を擦ってくる悟と目が合った。

『出張。行かないつもり?』
「ったりめぇよ!」

悟の意志は変わりそうもない。普通のやりとりじゃ無理そう……なら。
絶対に行かない!って意志を感じるそのスカイブルーをしっかりと見つめて。

『……二週間の海外出張、悟が行かなかったら私、悟以外の人と母子手帳貰いに行くから』
「は!!?」

ベッドに横になりながらもばいん、と携帯を落とし慌てて手にして耳に当て直す悟。慌てた悟に言葉でまくし立てるように畳み掛けてく。

『それだけじゃない、母子手帳だけじゃなくて次の検診に悟を連れてかない、これも別の人と検診に行くから』
「な、ん…っ!ちょっと待って!」

確実に動揺してる悟。誘った手前彼と行きたかったけれども任務に行かないのならば美味しい所(飴)は与えなくていいってわけだよね。飴も与え過ぎれば虫歯の元、しっかりとビシバシと鞭を入れておかないと。
キッ!と彼をまっすぐ見てしがみつき暖を取りながら続けた。

『別の人、具体的にはしっかりとした大人……硝子さんとか七海さんとか傑さん……ああ、前回硝子さんに付き合って貰ったから悟の親友の傑さんと行こうかな~?傑さんしっかりものだからなー』
「やっ、やだ~~~~~っ!い、行く!ちょっと伊地知聞いてる!?通話中だよね、うん!海外出張僕、行きますすぐ行きます、二週間予定っていうけどさっさと終わらせてこっちに帰国すっから!いいねっ!?」
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp