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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第29章 赤い糸で繋がっているもの


まあ、私が居るしここはこの女性を治しとくとして……。
確かに、呪いに耐性のない非術師、目元が呪いにやられてる。目だけじゃない、これは感覚器に攻撃されてるな……耳も一部やられてる。治療して、体内に残された呪霊からの呪力を取り除けば後遺症も無くなるだろ。呪具や大きな器具は要らずここで治療が出来そうだから私がここに残って、五条にハルカを追わせるか。それがベストだろ。

そこまで考えた所でキョロキョロとしてる五条が私に視線を落とす。

「ところで硝子ー、さっきまでハルカと一緒に居たのに、彼女どこ行ったの?トイレ?」

……これ、なんて説明すりゃ良いんだろ。
頭を掻きつつ、言葉が見つからず。あー…と前置きに言葉を発しつつ。

「仕事熱心な五条を見て、浮気だと疑った。それでハルカは浮気現場に耐えきれず私の側から離れてった。だから原因を作ったあんたが追いかけて守ってやんな、私はこの人を治したら帰る」

短く、「ぷ、ははっ」と吹き出すように笑った五条は真顔になった。

「……マジ?いや、確かに。うん、状況的に誤解をする光景だけどさ~……僕が浮気をしないって信じてはくれなかったのかね、こう見えても僕、超超超愛妻家なスパダリなんだけど?」
「普段の行いが悪いから疑いたくもなるんだよ、ほら、とっとと迎えに行け、クズ」

口を尖らせ、まだ何か言いたそうで。明らかに納得してない五条は「その子を頼んだよ、」と私に言い残して走っていく。私ならハルカがどこに行ったか分からなくてもアイツならきっとハルカを見つけ出すでしょ。

「……まったく…どこまでも世話の焼ける夫婦だよ、」

はあ、と私はため息をついてきっとこのやりとりが見えていないだろう女性の治療を私は始める為に、近くのバス停側のベンチへと腕を引っ張り、呪いの被害者を誘導をした。
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