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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第28章 想定外


同い年に言われてもびくともしない彼。何が何でも離れないという意志を感じる。離れてくれないと困るんですけど。てか、温かいのは嬉しいけれど悟ののしかかり、重い…っ!
引き剥がそうとしながらも抵抗する悟。なんとかして離さないと…と、飴と鞭を考えて。
……今はこれくらいしかないか。

『ったく人任せで最低だなあ……傑さんにそう迷惑掛けないの、悟。仕事は最後まできっちりしなよね?
報告しなかったら誘った所残念だけど今日はナシにするから』
「…………はあー…仕方ないなあ」

張り付いてた彼がしぶしぶ離れ、私にすっごい嫌そうな表情を見せる。そんな顔で訴えても駄目です。これ以上甘やかしませんからね?

斜め上を向く下半身のテント、悟君の存在感は今は置いといて…いや、なんとか誤魔化す為にマフラーを片手に持ち、それとなく垂れ下がった生地で隠しつつ。

傑と悟に連れて行かれた夜蛾学長の前で私はヒサカイと接触した経緯を話していく。悟と傑は突入後の話を報告し、傑は会場内での交戦時に呪具を使われ妨害された事、悟は私の救出とヒサカイの確保についてなど……。
そういう事があったんだ、と学長と同じように私も初耳状態で聞いてて、今度は私の発言の番。拉致された経緯、どういう事があったか。そして目的として、一年毎に売られる競りが行われていた事と、私の他に呪物が競りに掛けられていたという事を報告して。
うんうんと頷く学長。全てを聞き届けた学長はゆっくりと静かに口を開く。

「大体の経緯は分かった、が…なるべく犠牲が出ないようにと言っただろう……、抗争で命を落とした、という風に根回しが出来たがいつもこう庇えると思うんじゃないぞ、悟に傑」

「はい」
「はぁ~い」

……学生時代の態度がどうだったか一目瞭然だな、と呆れてため息をつく学長から伺える。
問題児を見る視線をふたりに向けていた学長は私へと視線を向けた。

「京都の補助監督生、ヒサカイの裏切りにより刑が執行されるんだが、これを利用してハルカには拷問を覚えて貰いたい」

『はい……
えっ、ごっ……はいぃ?ちょっと待って下さい!』
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