第4章 乱心、暴走
『二日酔いでさ、お腹に優しいものが良いです……』
「そっか。じゃあピザかな?カレーかな?霜降りのステーキかな?あっ、二郎系ラーメンとかどう?トッピングマシマシで。その後はスイパラとかどう?」
『はいー悟ひとりで食べてきてくださーい、私は鴨ねぎ蕎麦食べてこようっと!じゃあねーひとりジロリアン頑張れー』
私がそう言って先に行けば、後から駆け寄る悟は片手で謝る。
「いや、嘘だって嘘!冗談だって!僕も気分的に鴨ねぎ蕎麦かなー、こう、あっさりと!じゃあレリィゴー!」
……ホントにいつもの悟だ。
少しだけ込み上げてきそうな涙を堪え、私の中にある好きという、悟に対しての恋愛感情を管理する。少しだけ陽気な悟に返すように笑っておいて。
この人はこういう人なんだから、せめて…忘れないと。塗り替えないと。