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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第28章 想定外


264.

「──ありがとう、もういいよ」

僕は管理人室でとある映像を見終わり、マンションの管理人にそう言った。管理人のおじさんにマンションの防犯カメラから彼女が居なくなった、その一部始終の映像を確認させて貰ったんだ……。

住んでるこのマンション、防犯に手を入れてるからね。マンションの外側にもいくつかカメラが付いてて本当に良かった。そのおかげではっきりと分かった。

……焼き芋を買いに行ったという割に返事が来ない。それが僕が感じた違和感の始まり。
心配になって"お返事のし忘れかな?奥さん?"と送ったら、いつもとは少し違うあっさりとした返事。何か引っかかるものを感じながらも年の始めとしてただ忙しいだけじゃない、今日も各地を確認し回ってるだろう、高専の情報が漏れてる出どころの調査を切り上げて自宅へと向かった。
今日も相手は上手く尻尾を隠しきってる。もっと捜索サイドの人員を狭めてある程度のフェイクも入れての少チームなり個人で調べた方が良いかもしれない。
いつもよりは早めの帰宅であるはずだった、マンションへの到着、でも……。

なんか胸騒ぎするんだよね、と部屋に帰れば彼女は居なくて。

あの、"連絡し忘れた。帰ったから心配しなくて良いです。お仕事頑張って"は嘘って事になる。彼女ではなく誰が僕に返事したんだ…?
今、部屋に居る状態で早く帰るって連絡したらどうなるのかな……?考えを巡らせながら頭を押さえ、広い部屋の中でうろうろした。

浮気だとかも少しだけ考えたけど、彼女は浮気をしないと知ってる。あんなにも彼女は僕に溺れてんだ、一度傑を疑った時もあったけれど、早とちりっていうか状況が不幸にもそれっぽく見えたっていうか。僕らは浮気や不倫とも無縁な、誰にも邪魔が出来ない程に愛し合っている仲なんだし?

──浮気の線は無いものとして、だ。次に浮かぶは事件に巻き込まれたって線。
それはガチでありえるんだよな~……。だって、あのハルカだぜ?トラブルメーカーは呪いの他に問題を引き寄せるんだ。不思議だよね~…面白いくらいにちょっと残念な子なんだもん!

事件に巻き込まれていないか可能な限り動向を調べたくて部屋から飛び出し、一階の管理人室に問い合わせて防犯カメラを見させて貰った。そしたら、だ。僕の勘が当たってた、ビンゴ。そのハルカの姿はバッチリと映っていた。
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