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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第4章 乱心、暴走


悟は肘をストレッチして延ばしている…。
じゃあ次はどうしようか、と短くなった細かい式髪を束ねて地面へと潜らせる。

しゅる…しゅるるっ、ドッ!

……こうしてみると髪を束ねたものというよりも蛇のようにも見える。潜っていってるし。
そんな事をしていると悟はこちらに近付いて来ていた。

「足元から来るって事は分かるよー?あれっ…僕が切ったからハルカの白髪部分が減ってる?」
『えっ、ほ、ホント?』

「やっぱ気のせいかもしれない!」

『そういう所だぞ、そういう所!』

ズボッと地面下から数本ずつ撚った、ロープ状のモノ。鞭打つように、叩きつけるように襲いかかる式髪を悟はひょいひょいと軽いステップで避けていく。
避けられた式髪はどうなったかと言うと、校庭を、土をスパ、と切り目を入れて潜っていった。
やはり軽く悟は避けていたけれど当たってたら一溜まりもない。そして術式開示。侮れない。かなりパワーアップしていた。術を解き、自分の術式で跡をつけた穴や溝を覗き込んだ。術は解いたから中が分からない。
そうだ、と反転術式の怒髪天を召喚し、細い紐を中に垂らしていく。まだまだだけれど使い方が分かってきた。

「術式の開示、侮れないでしょ?」

『ん、しないと切り裂かなかったのが、開示すると地面を切る程に鋭くなる…と』

指先を垂れ下げ、するすると伸びていく怒髪天。下に着いた感覚で片手で引っ張り上げるとおよそ悟の身長程はありそうな長さ。人くらい簡単に殺せる程の威力みたいだ。
深さを識った私は立ち上がって、術を解いた。
悟は私によってグラウンドに付けられた、無数の切り裂いた跡を覗いて靴で少しだけ穴を埋めながら私を見る。

「ハルカには人の治療を主にして貰いたいんだよね。そして溜めたら多少は戦って呪いを祓って貰う……キミを死なせたくないからね。
人の治療というサポートだけでなく、戦闘も兼ねる…それは結構凄いことなんだよ?だから死なないようにきっちりしっかり強くなってもらいたいんだよね~」
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